モック・タートル
分 類 | 近代文学(アリス・シリーズ) |
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Mock turtle(モック・タートル)《まがいのウミガメ》【英語】 | |
容 姿 | 身体と前脚はカメ、頭と後脚、尻尾は仔ウシの姿。 |
特 徴 | 本物のウミガメだったときの話を涙ながらに語る。 |
出 典 | ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』(1865年)ほか |
ウシとカメの入り混じった謎の生き物!?
モック・タートルは、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』に登場する不思議な生き物。モック・タートルとは《まがいのウミガメ》という意味である。当時、ヨーロッパでは「ウミガメのスープ」が飲まれていたが、材料のアオウミガメが絶滅の危機に瀕し、そのため、代用品として、仔ウシの頭や内臓を用いて、ウミガメの肉に似たものをつくっていた。これがmock turtle soup(モック・タートル・スープ)で、そちらはそちらで人気を博していた。本来はturtle soupのまがいものという意味だったが、ルイス・キャロルは言葉遊びとして、mock turtleの部分だけを切り出して、架空の生物を創造した。アリスが遭遇したモック・タートルは、身体と前脚のヒレはカメだが、頭と後脚、尻尾は仔ウシになっていた。そして、自分が本物のウミガメであったときの話を涙ながらにアリスに聞かせた。
日本では「にせウミガメ」あるいは「代用ウミガメ」と訳されている。
《参考文献》
- 『ふしぎの国のアリス』 (著:ルイス・キャロル,訳:高杉一郎,講談社文庫,1983年)
Last update: 2021/09/26