ヘプ

分 類エジプト神話
名 称 𓎛𓐑𓊪𓃒ḥp〕(ヘプ)【古代エジプト語】
Ἆπιςāpis〕(アーピス)【古代ギリシア語】
容 姿黒い雄ウシ。
特 徴ペテフ/プタハ神の化身としてメンフィスで崇拝された。
出 典

ヘプはペテフ神の化身!?

ヘプ(古代ギリシア語ではアーピス)は、古くから古代エジプトのメンフィスで崇拝された聖なる雄ウシ。メンフィスはペテフ(プタハ)神を主神としており、特別な特徴を備えた雄ウシがヘプとして選定され、ペテフ神の化身として崇拝された。

ヘーロドトスの『歴史』によれば、アーピスは一生に一度しか出産できない雌ウシが天から射す光で妊娠して生まれてくるという。アーピスには特別な印があり、たとえば、身体は黒く、眉間に三角形の白い斑点があり、背にはハヤブサやハゲワシが翼を広げたような模様があり、舌の裏にはスカラベに似た模様がついていて、尻尾が2つの房に分かれているなど、複数の条件があった。常に1頭だけが選ばれ、王宮で大切に飼われ、祭儀の場に出された。ヘプが死ぬとミイラにされ、国をあげて葬儀が行われた。葬儀が終わると神官は条件に合う新しいウシを選び、ヘプとして即位させた。

図像などでは、角の間に太陽円盤をいただいた姿で描かれた。

《参考文献》

Last update: 2021/01/17

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