人魂(ひとだま)

分 類日本伝承
名 称 人魂(ひとだま)【日本語】
容 姿火の玉。
特 徴人間の身体から抜け出した魂。
出 典『万葉集』(7~8世紀頃)ほか

魂、ふわふわと宙を浮かぶ!?

人魂(ひとだま)は日本伝承に登場する火の玉の一種。一般的には青白く光る丸い形で、長い尾を引いてふわふわと空中を浮遊する。鬼火や狐火などに似ているが、人魂の場合、人間の身体から抜け出した魂そのものだとされる。人魂が身体に戻ると、死んだ人間が生き返ることもあるらしい。

人魂は古くは『万葉集』(7~8世紀頃)にも登場する。

人魂のさ青なる君がただひとり逢へりし雨夜の葉非左し思ほゆ

(『万葉集』第十六巻より)

また、鳥山石燕の妖怪画集『今昔画図続百鬼』(1779年)の中之巻「晦」でも「人魂」が紹介されている。

鳥山石燕の描く人魂

骨肉は土に帰し、魂気の如きはゆかざることなし。みる人速に下がへのつまをむすびて招魂の法を行ふべし。

(鳥山石燕『今昔画図続百鬼』中之巻「晦」より)

《参考文献》

Last update: 2024/10/03

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