福禄寿(ふくろくじゅ)

分 類日本神話日本伝承
名 称 福禄寿(ふくろくじゅ)【日本語】
容 姿長い頭の髭の老人。杖に経巻を結び、ツルを従える。
特 徴子宝、出世、健康などを司る。
出 典

三星一体の福の神!?

福禄寿(ふくろくじゅ)は背が低く、長い頭を持った髭の老人で、道教における3つの願い(幸福、封禄、長寿)を具現化した存在である。七福神の1柱に数えられる。経巻(きょうかん)を結びつけた杖を持ち、白鶴を伴った姿で描かれる。

本来は道教の「福星(木星)」、「禄星(おおぐま座ζ星)」、「寿星(りゅうこつ座α星)」という三体一組の星神で、「三星図」と呼ばれて3柱セットで描かれる。「福星」は学者服で、赤子と巻き物を持ち、幸福(子宝)を司り、「禄星」は官僚服で、如意や元宝と呼ばれる貨幣などを持ち、封禄(出世)を司り、「寿星」は長い頭を持った背の低い老人で、長寿のシンボルである桃と長寿の秘薬を詰めたヒョウタンを持ち、長寿(健康を伴う長生き)を司っていた。しかし、日本では福禄寿は、これらの三星をまとめてしまって、1柱の福の神とした。その外見的特徴は「寿星」のものになっている。

ちなみに、この3つの星神の中で、「寿星」だけが独立して日本に伝わったのが寿老人なので、本質的には福禄寿と寿老人は同一の神、あるいは同一の神の一部である。そのため、しばしば七福神には、寿老人に代わって吉祥天やお多福など、その他の福の神が候補が入っていた。しかし、現在では、福禄寿と寿老人の両方が七福神のメンバーになっている。

《参考文献》

Last update: 2022/02/01

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