ベム
分 類 | サイエンス・フィクション(宇宙人) |
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BEM(ベム)【英語】 Bug-eyed monster(バグ・アイド・モンスター)《虫の目を持つ怪物》【英語】 | |
容 姿 | 虫のような複眼、巨大な目、飛び出した目などを持つ宇宙人。 |
特 徴 | 他の星に棲み、人間たちを襲う。 |
出 典 | - |
グロテスクで前時代的な宇宙人!?
ベムは初期のSF作品に登場する宇宙人。英語ではBEMと書かれ、bug-eyed monsterの略語である。直訳すると《虫の目を持つ怪物》で、昆虫の複眼のような目や、巨大な目、飛び出した目を持ったグロテスクな怪物として描かれた。1920年代から1940年代にはたくさんのスペースオペラ作品がつくられたが、その中で、宇宙を冒険する主人公たちに襲い掛かる敵役の異星人として登場した。知的生命体というよりは、ヒロインをさらい、暴力的で破壊を楽しむなど、未開の星に棲む怪物として描かれた。昔ながらの神話・伝承の英雄と怪物の図式が、宇宙に舞台を置き換えたイメージで、スペースオペラ全盛期には盛んに表紙を飾った。
しかし、時代とともに、SF作品においても科学的合理性や生物学的考証などが重視されるようになり、既成動物に昆虫の複眼や飛び出した目玉をつけただけの安直な造形の宇宙人はウケなくなった。そのため、現在では、ベムは前時代的なステレオタイプの宇宙人として、オマージュやパロディで登場することが多い。
《参考文献》
Last update: 2020/05/02