百頭(バイトウ)

分 類仏教
名 称 百頭〔bǎitóu〕(バイトウ)【中国語】
百頭(ひゃくとう)【日本語】
容 姿巨大な魚。さまざまな100種類の動物の頭を持つ。
特 徴相手を「ウマ頭、サル頭」などと罵ったため、罰としてこの姿になった。
出 典

人を馬鹿にするものではありません!?

百頭は仏教の伝承に登場する怪魚。巨大な魚だが、頭部にはウマ、サル、イヌ、ブタ、トラ、キツネ、ヒツジ、ヘビ、ゾウ、ラクダ、オオカミなど、さまざまな動物の100個の頭がついている。元々は迦毗梨(かぴら)という名前の賢い人間だったが、修行僧ほど賢くなかったので、母親に相手を罵倒して勝つように教えられた。そのため、修行僧たちが聖典を読み間違えるたびに「ウマ頭!」「サル頭!」などと馬鹿にしたため、その罪によってこのような怪物に生まれ変わったとされる。

百頭がマガダ国竹林精舎の近くの河で怪魚の姿になって泳いでいたとき、ゴータマ・シッダッタが川辺に立ち寄った。猟師が魚を釣ると、巨大な百頭が釣れた。シッダッタが「迦毗梨か」と問うと、100個の頭が「そうだ」と答えた。アーナンダが「いつこの姿から戻ることができるか?」と問うと、シッダッタは「1,000人の仏が出現するまでは戻れない」と説明した。人を罵ってはいけないという教えである。

《参考文献》

Last update: 2020/09/22

サイト内検索