雨降小僧(アメフリコゾウ)

分 類日本伝承
名 称 雨降小僧(アメフリコゾウ)【日本語】
容 姿頭に和傘をかぶった小僧。
特 徴雨を降らせる。
出 典鳥山石燕『今昔画図続百鬼』(1779年)ほか

自在に雨を降らす小僧!?

雨降小僧(アメフリコゾウ)は江戸時代の鳥山石燕の妖怪画『今昔画図続百鬼』(1779年)に登場する妖怪。頭に和傘をかぶり、提灯を持った姿で描かれる。中国の雨の神である「雨師(うし)」に仕える侍童である(「雨のかみを雨師といふ 雨ふり小僧といへるものは めしつかはるる侍童にや」)。豆腐小僧と同様、小間使いの役目をする妖怪として黄表紙に登場する。黄表紙『御存之化物』(1792年)では、雨の夜に男が歩いていると、竹の笠をかぶった1つ目の雨降小僧が、両手に何かを持って歩み寄ったとある。

昭和以降の妖怪関連書籍では、雨降小僧から傘を奪ってかぶると、頭から取れなくなるとか、雨降小僧に話しかけられた人は青カビを感染される(豆腐小僧と同様の能力)などの能力が付与された。山田野理夫の『東北怪談の旅』では、岩手県上閉伊郡の仙人峠において、キツネが雨降小僧に「狐の嫁入りをするから雨を降らせてくれ」と頼んだところ、雨降小僧が手にした提灯を振ると雨が降り出し、その中を狐の嫁入りが続いていったという物語を紹介している。

《参考文献》

Last update: 2020/04/07

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