アクドボッポリ
分 類 | 日本伝承 |
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アクドボッポリ【日本語】 | |
容 姿 | 姿は見えない。 |
特 徴 | 岩手県の妖怪。踵にまとわりついて歩行の邪魔をする |
踵にとり憑いて歩く邪魔をする妖怪!?
夕方や夜などに道を歩いていると踵に何かがまとわりつく。アクドボッポリは、そういう妖怪だ。岩手県二戸市浄法寺町に伝わっている。「アクド」というのは岩手県の方言で《踵(かかと)》のこと、「ボッポリ」というのは足にまとわりつく擬音を表しているらしい。人が歩くと後ろからついてきて、踵にとり憑く。踵を齧ることもあるようだ。進行方向の土が盛り上がったり、後ろの土が盛り上がったりするという伝承もある。いずれにしても、大木の下、村の境、墓地があった場所などに出没し、歩行の邪魔をする。姿は見えないという。九戸郡九戸村長興寺では「アドポップリ」と呼ぶそうである。
類似の妖怪として、岩手県九戸地方の「あぐと舐り(ねぶり)」というのがいる。これは夜道に後ろからついてきて踵を舐めるのだという。
《参考文献》
- 『日本妖怪大事典』(編著:村上健司,画:水木しげる,角川書店,2005年)
- 『にっぽん妖怪大図鑑』(監:常光徹,ポプラ社,2011年)
Last update: 2014/08/31