油すまし(あぶらすまし)

分 類日本伝承
名 称 油すまし(あぶらすまし)【日本語】
容 姿姿は不明。現代の妖怪画では蓑を羽織ったすまし顔の妖怪として描かれる。
特 徴「昔、油すましが出た」と噂すると「今も出るぞ」と現れる。
出 典

噂をすれば影……的に「今も出るぞ!」と出現する!?

油すましは熊本県の天草に伝わる妖怪で、『天草島民俗誌』の中で老婆と孫が草越峠を歩いているときに、老婆が「この峠には昔、油瓶をさげたものが出た」などと孫に話すと「今も出るぞ!」と油すましが出現したという伝承のみが残されていて、詳細はよく分からない。妖怪の噂話をすると、その妖怪が出現するというタイプの怪異譚に分類されるが、京極夏彦は『妖怪の理 妖怪の檻』(2007年)の中で釣瓶落とし薬缶吊るサガリなどのように、上から油瓶が下がってくる怪異ではないかと分析している。

現代では、蓑を羽織り、油瓶を持ったすまし顔の妖怪として描かれることが多いが、これは水木しげるの影響で、天草の伝承とは無関係である。映画『妖怪百物語』(1968年)や『妖怪大戦争』(1968年)では、妖怪たちを率いる参謀として登場したため、頭がよいなどの設定が付けられることもある。

なお、リリパットブックスの『日本妖怪図鑑』には、油を無駄遣いするとそれを戒めるために油すましが現れるという解説が載っている。

《参考文献》

Last update: 2020/04/06

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