2023年8月21日 悔しいけれど、もはや十把一絡げにされるのも致し方ないのだ
DJ SODAの性被害騒動が話題になっていて、いろんな論点で侃々諤々、議論されている。やれ、そんな格好をしている方が悪いとか、好きな服を着る権利があるとか、やれ、日本は痴漢大国だとか、DJ SODAはそもそも反日だとか……。
実は、ボクはこのニュースをSmartNewsのアプリで知った。タイトルだけだと、韓国の美人DJがフェスで胸を触られる性加害みたいなタイトルだったので、隣国の話と思ってスルーしていた。それでも、たびたび記事があがって話題になっているので、何でこんなに話題になっているのだろうと思って読んでみたら、日本でのフェスだと知って驚愕した。案の定、日本を批判するような声もあがっていた。
改めてDJ SODAの衣装を確認してみたけれど、そんなに過度な露出ではない。もちろん、多少、煽情的ではあるけれど、ステージ衣装として過度に奇抜なものではない。だから、「そんな格好をしている方が悪い」みたいな論点は変だし、「好きな服を着る権利がある」という主張もこの事件と照らすとあまり適切だとは思えない。
ただ、DJ SODAが目の前までやってきて、たとえ煽情的な衣装を着ていたとしても、だから「お触りオッケィ」と安直に手を伸ばすほど、お客さんの民度が低いとも思えない。一人ならいざ知らず、複数の人が彼女に手を伸ばしているように見える。一体、どういう演出をして、どういう煽り方をしたのか。衣装の問題とは切り離して、当日の演出方法とか、マイクパフォーマンスなんかをよくよく吟味する必要があるのではないか。DJ SODAが目の前まで来て、お客さんが興奮したとは言え、単に衣装が派手というだけで、「お触りオッケィ」とお客さんが演者に手を伸ばすことはないと思う。それと同時に、運営サイドとしても、お客さんと演者の距離とか、セキュリティ対策や演出などが適切だったかを検討すべきだ。
日本=痴漢大国みたいに、日本人を十把一絡げに報じる外国のメディアに対して、加害者が悪いのであって、日本人という括りで議論すべきでないと論じる意見もあると思う。実際に、彼女のパフォーマンスはとても危険で、たまたま今回、事件が起こったのが日本だっただけで、ほかの国でも同様の事件が起こった可能性は高い。でも、やっぱり、この報道を見た瞬間に、ボクは「日本で起こった事件なのか、恥ずかしいな」と思った。「これでまた韓国人が大喜びするじゃないか」と正直、思った。個人の犯罪であっても、やっぱり国際社会においては、個人は日本人を代表しているのであって、そういう見方、そういう報じられ方になってしまうのは、悔しいが、致し方がない。DJ SODAによって、何となくうまく反日活動に利用されてしまっている感じは否めないが、でも、加害者が、そういう隙を彼女に与えてしまった。
ここから日本国が採るべき手は、早急に加害者を見つけて、適切に裁くことだ。そうやって、毅然とした態度を国際社会に示していくことしかできない。また、運営サイドは再発防止策を検討するべきだろう。DJ SODAを攻撃しても、擁護したとしても、相互の主義主張や価値観が入り込んで、これ以上は議論が捻じれていくだけである。