2015年1月25日 ネオ・クール・ジャパン!?

Twitter上では「ISISクソコラグランプリ」が開催されているようだ。不謹慎だけど、面白いものが多数あって噴き出してしまう。昔から、ネットの住人には多才な人が多い。

人質が捕らえられているのに不謹慎だとか、相手がテロリストなのに自覚がないとか、そういうネガティヴな評価をされるだろうなあ、と思ったら、海外紙では、必ずしもそういう評価だけではない模様。もう少しだけ客観的に評価されている。曰く、「暴力にユーモアで対抗」とか「テロリストのプロパガンダの効果を減殺」などと書かれている。

テロリストが犯行声明を出す目的のひとつに、相手に対して優位であることを主張するとか、相手に脅威を与える、というのがあるかもしれない。グループ内部の士気を高める必要もあるし、新規メンバを募る必要もある。そういう意味では、YoutubeやTwitterを使って自分たちをPRするという戦略は非常に有効だ。でも、それに対して、ふざけたコラで返されたら、そういう目的はご破算だ。

まあ、コラをつくって送り込んでいる人間たちの大半には、そんなことには無自覚で、「祭り」に乗っかって楽しく騒いでいるだけかもしれない。それでも、「人質を助けるべき」という世論の盛り上がりをつくって安倍政権を切り崩そうというISの戦略の一部は、脆く崩れてしまったかもしれない。

まあ、日本には、当事者意識もなければ、危機感もない平和惚けした人間たちが多い、ということで、そういう日本をターゲットにしたのがひとつの失敗、ということかもしれない。ISはもちろん、アメリカもイギリスも、こういう日本人の振る舞いって、予測できなかっただろう。同じ日本人としては少し恥ずかしいような気もするんだけど、世界史の教科書の文化史に「ISISクソコラグランプリ」が載る日が来るかもしれない。