2020年10月25日 YouTuberに、俺はなる!?
ボクは会社で国際人材育成を担当していて、2か月に1度の頻度で、研修を主催している。とは言え、新型コロナウイルス感染症対策として三密回避をしなければならないため、人を集めにくい状況は続いており、仕方がないので、会場を2つや3つに分けて、Zoomで繋いで、オンラインで研修を実施したりしている。
研修にはワークショップはつきもので、お互い、顔を突き合わせてグループワークをするのが有効だと思っているので、メンバーが分断されてしまう状況は苦しいところだ。一方で、文明の利器として、ZoomやYouTubeを活用する気運が高まっていて、ボクもそういうものに触れる機会が多くなって、畢竟、そういうスキルがどんどん上がっている。先日はZoomで複数の会場を中継しながら、それをYouTubeでストリームライブ配信をして、会場に来ることができない人々にも情報を届けようと画策して、うまく行った。
実際にやってみた感想として、研修会場に人を集めるよりも、ずぅっと簡単に参加者を増やせそうな印象があって、今まで30~40人にしか伝えられなかった講義が、容易にたくさんの人に届けられるのではないかという可能性を感じた。単なる一方通行の講義でよければ、全然、いいアプローチだ。さらにはYouTubeにアーカイブが残る。その瞬間に立ち会えなかったとしても、後から見ることができるので、その意味では、さらにたくさんの人に見せることができるので、その可能性も大いに感じた。
多くの人は「研修イコール講義」だと勘違いしている。実際にはそれは間違いで、受講者の情報を引っ張り出したり、ワークショップをしたりして、研修で伝えたい情報を記憶に定着させ、行動変容を促すところまで持って行かなければいけないので、講師の情報を届けるデリバリースキルだけではなく、当日のファシリテーションも大事だし、如何にして参加者に関与させ、行動変容させるかという研修デザインも重要だ。その意味では、やっぱり、インタラクティヴでなければ研修は成立しない。でも、依然として「研修イコール講義」スタイルが蔓延していて、そういう要素がメインになっている。であるならば、実は一方通行でもよくて、こういう研修スタイルなのであれば、YouTube配信やアーカイブでも十分であることになる。そういう意味では、研修の前段になる「情報付与型」の部分だけは、YouTubeを活用するのは有効だ。
そんなことで、実は新コロの煽りを受けながらも、情報付与型の一方通行の講義は、もう、人を1か所に集める必要はないし、同じ時間を共有する必要すらないことに気づかされる。そして、そういう情報付与型の研修はYouTubeを活用することで、一度、録画したもので繰り返しアプローチできてしまうので、改めて毎回、講師がわざわざ登壇しなくてもよいということになる。とても効率的。そして、我々は、本来の研修の役割であるインタラクティブな部分にのみ、注力すればよいということになる。
そんなわけで、ボクは今、ちまちまと情報付与型の一方通行の講義資料をYouTubeにアップロードする作業を繰り返している。この動画の情報が色褪せるまでは、ずぅっとこれを視聴してもらえばいいということにして、ボクはそれ以外のことに時間を割けばいい。そのために「これを見ればこの内容が分かるのか!」と印象付けられるような素敵なサムネイルの作成にご執心なのである。わっはっは。