2016年2月29日 待望の文庫化!!

Amazonで注文していた本が届いた。その中のひとつを紹介する。それは『シュメール神話集成』(訳:杉勇/尾崎享,ちくま学芸文庫,2015年)である。11月に出版されていたらしい。ナイジェリアに行っているタイミングだったので、本屋でチェック漏れしていた。偶然、Amazonで検索していたときに発見した。

実はシュメル・アッカド神話を勉強する上で、外せない書籍がある。絶版になり、入手困難な『筑摩世界文学大系 1 古代オリエント集』(編:杉勇/三笠宮崇仁,筑摩書房,1978年)である。シュメル、アッカド、ウガリット、ヒッタイト、アラム、ペルシア、エジプトの文字資料を翻訳してくれていて、なかなか貴重。手に入らないわけではないが、今ならAmazonにて19,000円で購入できる。でも、高くてなかなか手が出せない代物だ。ボクが大学生の頃には、もうすでに絶版で、オークションで出回っている状況だったので、図書館で何度も借りて読んでいた。

電子書籍も普及した今、筑摩書房も、電子化するなり、文庫化して再販するなりすればいいのに、と思っていたが、ようやくシュメルの章の部分だけ、文庫化された格好だ。杉勇氏は随分前に亡くなっていて、今回、シュメルを担当した尾崎享氏の手で刊行された。この流れに乗っかって、アッカドやアラム、ヒッタイトやウガリットも文庫化されればいいのにな、と思う。特にアッカドの章には『エヌマ・エリシュ』も載っているので、是非、文庫化に期待したいところだ。頑張って、筑摩書房さん!!