2024年1月9日 フィリピンの妖怪を可視化する【3】ブギスギス

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こすプロジェクト第3弾。ブギスギスのイラストを投稿してみる。ブギスギスになると、日本での知名度はかなり下がるかもしれない。

ブギスギスは森の一つ目巨人だ。フィリピン版サイクロプス(キュクロープス)などと言われるが、よく昔話なんかに登場する愚鈍な巨人のイメージに近い。たとえば「ジャックと豆の木」とか「長靴を履いた猫」に登場するような巨人だ。非常に怪力で、水牛(カラバオ)を圧倒するというので、水牛を担いだような姿で描いてみた。

ちなみに、古代ギリシアのキュクロープスにしても、このフィリピンのブギスギスにしても、一つ目巨人というのは、ゾウの頭蓋骨からの連想ではないかと言われる。ゾウの頭蓋骨は鼻孔の部分がまるで一つ目のように見えるのだ。特にこのフィリピンのブギスギスは、長い牙を持った姿で描かれることが多く、まさにゾウの牙を連想させる。