2023年12月3日 初音ミクとVOCALOIDについて語る(その1)

ポケモン×初音ミクのプロジェクトで、cosMo@暴走Pの「戦闘!初音ミク」が公開された。ポケモン赤・緑のBGMが随所に散りばめられている。しかもゲンガーとニドリーノが対峙している。ここはいろいろとネタを孕んでいて面白い。そして、楽曲中でモンスターボールを握って黒ミクに挑戦する初音ミクとそれに応える黒ミクも、ストーリー性があってとてもいい。歌詞だけでなく映像も含めて作品に仕上げてくるのが暴走Pである。その上、何となく「初音ミクの消失」を彷彿とさせるところも、機械としての初音ミクに改めて原点回帰しているところも、暴走Pらしさ全開で、ボクはとても感動している。

初音ミク関連で言うと、初音ミクが発売されたのは2007年だけど、ヤマハがVOCALOIDという音声合成技術を開発したのは2003年のことだ。それが製品化されたのは2004年で、最初は日本ではなくてイギリスで発売されている。1月にLEONとLOLAが発売された。英語のソフトだ。7月にMIRIAMが発売された。満を持して日本語版が発売されたのは11月。MEIKOだ。それから2006年に男性の歌声としてKAITOが発売された。つまり、初音ミクは日本語のVOCALOIDとしては第3弾と言える。そしてこのときまでは、VOCALOIDはキャラクターではなく、あくまでも女性の声のMEIKOと男性の声のKAITOというイメージだった。

2007年8月に初音ミクが発売されたときのことをボクはよく覚えている。水色のツインテールの女の子のアイコンが全面に推し出されていて、「あなたがプロデュースできるバーチャル・シンガー」というキャッチコピーみたいなものがついていた。レコードショップでも大々的に宣伝を打っていて、本気のプロモーションだった。この頃って、浜崎あゆみとか椎名林檎とか、セルフプロデュースアーティストの時代に移行していて、TKプロデュースやつんくプロデュースがちょっと下火になっていた頃だったけれど、ボクたちはTKやつんくを見て育った世代なので、音楽プロデューサというものに対する憧れがあったと言えばあったと思うし、懐かしさがあった。だから、単なる音声合成技術ではなくて、バーチャル・シンガーをプロデュースするという企画はとても魅力的だった。そんなことを「戦闘!初音ミク」を聴きながら、思い出しているボクである。