2014年9月30日 韓国の妖怪って!?

韓国の妖怪(?)について、いろいろと調べている。そのうち、正式にファンタジィ事典に載せよう。でも、取り敢えず、メモメモ……。

【パルガン・マスク】

빨간 마스크〔Ppalgan Maseukeu〕(パルガン・マスク)《赤いマスク》【朝鮮語】

1979年に日本各地で大流行し、社会問題にまで発展した都市伝説の口裂け女。彼女は海を渡り、遂には韓国にも出没するようになったらしい。韓国で流行したのは90年代の始め頃かららしい。10年のときを経て、彼女は韓国の地で復活したのである。

韓国では「パルガン・マスク」と呼ばれている。日本では彼女のマスクの色が言及されることはないので、多くの日本人は普通の白いマスクを連想していると思う。ところが、何故か、韓国では赤いマスクに白いコートを着ているらしい。実は「パルガン・マスク」というのは、朝鮮語で《赤いマスク》という意味なのである。

物語は日本の口裂け女と同じ。「私、きれい?」というお馴染みの台詞も健在で、韓国語で「나 예뻐(ナ・イェッポ)?」と訊いてくるという。そして「きれい」と答えると、マスクを外して「これでも?」と訊いてくる。その口は耳まで裂けている、というもの。恐ろしくなって逃げても、パルガン・マスクはものすごい勢いで追いかけてくるのである。

【タルギャル・キシン】

달걀 귀신〔Dalgyal Gwisin〕(タルギャル・キシン)《卵鬼》【朝鮮語】

タルギャル・キシンは韓国では有名な学校の怪談に登場する妖怪で、《卵鬼》という名前が示すとおり、卵のような姿をしていて、細い手足が生えている。そして、頭と足は逆さまで、頭の部分を床にトン、トン、トンとぶつけながら移動するという。トイレの妖怪で、ときには子供を食べてしまうこともあるらしい。次のような物語が知られている。

ある女の子が用を足そうと一番奥の個室に入ると、何者かがトン、トン、トン、と音を立てながら、入り口側の個室にやってきて、ノックする。そして「あ、いない」と呟く。また、トン、トン、トンと音を立てて移動して、隣の個室をノックし、「あ、いない」と呟く。それを繰り返して、いよいよ女の子の入った一番奥の個室の前にやってきた。彼女は恐る恐る下から覗き込むと、不気味な顔が覗きこんでいて、女の子は気絶してしまった。

その一方で、ノッペラボウの派生形のようなタルギャル・キシンも知られている。

あるとき、男の子がトイレに行った友人を待っていたが、あまりにも遅いので呼びに行くと、トイレの個室で友人がタルギャル・キシンに食べられていた。男の子は驚いていると、タルギャル・キシンは「お腹がいっぱいになったからお前は食わないでやる。でも、今見たことは絶対に秘密にしろ」と言う。彼はタルギャル・キシンと約束をしてトイレを出る。しばらく彼はこの出来事を黙っていたが、あるとき、クラスで同級生と二人きりになったときに、つい、タルギャル・キシンの話をしてしまった。するとその同級生は突然、「話すなと言っただろう!」と叫んだのである。

このヴァージョンでは、タルギャル・キシンは、目も鼻も口もない、卵のような顔をした妖怪である。

【チョスン・サジャ】

저승사자〔Jeoseung Saja〕(チョスン・サジャ)《あの世の使者》【朝鮮語】

チョスン・サジャは韓国の死神。3人一組で活動するらしい。白っぽい顔に真っ黒い唇、真っ黒い民族衣装に山高帽をかぶり、死ぬ予定の人間のリストが書かれた紙と筆を持っている。チョスンとは《あの世》、サジャとは《使者》のこと。名前のとおり、閻魔大王に命じられて、死ぬべき人間を迎えに来るのである。非常に官僚的だとされる。

韓国では、お葬式の際には、使者のための特別な御膳が準備されることもあって、御膳にはご飯やおかず、お金の他に、使者が履く草鞋(わらじ)まで添えられるという。

チョスン・サジャに関しては、連れて行く人間を間違えたり、同姓同名を連れて行ったりして、閻魔大王に怒られるなどのお茶目なエピソードも知られている。また、寝ているときに三人の人間が話し合っているのを聞いてしまう、という話もよく知られている。「この家だ」「いや、あの家だ」と議論して、いつの間にかいなくなる。そして、次の日に隣の家の人が死ぬ、というものだ。彼らはチョスン・サジャで、もしも、「この家だ」と結論づけられていたら、死んでいたのは自分だった、という物語である。

* * *

日本と似ている部分もあるし、異なる部分もある。韓国の方が恨みの部分が強く、怪談なんかは怖い、と聞いたことがあるけれど、どうなのだろうか。

パルガン・マスクは日本の口裂け女だけれど、マスクの色は何故か「赤」だ。白いコートに赤いマスク。その姿は強烈だ。

タルギャル・キシンは、トン、トン、トン、と近づいてくるのが、とても怖いな、と思う。でも、卵に手足が生えている、と聞くと、ハンプティ・ダンプティを連想して、どうしてもボクなんかかわいい姿を想像してしまう。どうだろうか。

チョスン・サジャは伊坂幸太郎の「死神の精度」に登場する主人公を思い出すけれど、これは小説。本来、日本人は死神に対して明確なイメージはない。韓国人は日本人よりも明確に死神をイメージしている。

そんなわけで、韓国の妖怪である。韓国には、もっと、いろんな妖怪がいるのだろう、と想像するので、今後もいろいろと調査を進めていきたい。

  

2014年9月29日 最近のマイ・ブームはアジアの妖怪!!

Amazonで注文していた『韓国の怪談』が届いた。チョスン・サジャ(저승사자)とかタルギャルキシン(달걀귀신)とかが載っていると各所で書いてあったので、楽しみにしていた。

昔のボクは、ヨーロッパかぶれというか、西洋の神話・伝承が大好きだった。でも、最近はアジアに目が向いている。ミャンマーとか、フィリピンとか、実際に行ってみて、歴史とか文化を知った上で、妖怪について調べる、というやり方でやっているうちに、アジアの歴史に詳しくなって、泥臭いアジアの妖怪に俄然、興味が出て来た感じ。アジアは精霊信仰が盛んで、日本に感覚が似ている気がする。

韓国はお隣の国なので、本当は仲良くやれればいいな、と思っている。でも、歴史問題もあるし、ね。領土問題もあるし、ね。お隣であればあるほど、色々とこじれる。うーん。

  

2014年9月25日 カジュアルで、ポップで、アメリカンな妖怪!?

久々に日本の本屋さんを満喫する。海外出張で飛び回っていると、こういう時間がとても大事だ(わはは)。いろんなコーナを回る。特に何を買うわけでもないけれど、幸せな気分になる。

妖怪の本が雑誌コーナに結構、並んでいる。もしかしたら、妖怪ウォッチに被せてきているのかもしれない。でも、ボクはあのゲーム、ほのぼのした雰囲気はあるけれど、所謂、「日本の妖怪」ではないよなあ、と感じている。日本を舞台にしながら、レトロなRPGゲームという感じがする。マザー2みたいな、ね。ものすごくカジュアルで、ポップで、アメリカンな雰囲気。だから、妖怪ウォッチは面白いと思うんだけど、便乗して、妖怪ブームにはならないのではないかなあ。どうだろう。分からない。

逆に、妖怪ウォッチの影響を受けて、既存の妖怪たちがカジュアルで、ポップで、アメリカンな雰囲気に変質する、ということは、まあ、あるかもしれない。そうなったら、面白いけどなあ。

  

2014年9月7日 自炊してアップロードして本棚を持ち歩く!!

Evernoteの有料会員になると、1か月の間1GBまでファイルをアップロードできるようになる。アップロードしてしまえばこっちのもので、保存容量は無制限だ。だから、自炊した本を、どんどんアップロードしている。すぐにアップロード上限に達するけれど、また1か月待っていれば、カウントは0に戻る。そうしたら、また1GBまでファイルをアップロードできる。

便利なのは、こうやってアップロードされた本は、ネットワークに繋がってさえいれば、どこでも読める、ということ。iPhoneやラップトップPCさえあれば、読めてしまう。電車の中でも、外国のホテルでも、だ。9月7日時点で140冊、神話・伝承関連の資料を格納してある。要するに、140冊分の本を持ち歩いているのと同じだ。ふ、と調べたくなったら、すぐにアクセスできる。ファンタジィ事典の資料も作成できる。

昔っから、こういう時代が来ることを予感していた。ボクが想像していたよりも実現が遅かったな、という感じ。電子書籍に対して出版社が臆病だったのと、サーバーの容量の問題だ。1か月で1GBアップロードできる、というのは画期的。写真共有サイトみたいなものが容量アップを促進させてくれた、と思う。

相変わらず、電子書籍化は進まない。漫画や小説、雑誌みたいな大衆向けのカルチャでは結構、進んでいるけれど、専門書はあんまりだ。しかも過去のものは電子書籍化されない。だから、自炊する、という手間が掛かる。本を裁断して、スキャナで読み込む。でも、便利なことに、スキャナにはOCR機能があるので、文字を文字として認識してくれる。精度は抜群。ほとんど間違いがない。だから、自炊した本は検索もできるし、コピー&ペーストもできる。

そんなわけで、ようやく理想の時代が近づいてきた。

  

2014年7月21日 もう少しだけ厳密さのないポップな文章に!!

本日は海の日でお休み。だから、久々に「ファンタジィ事典」をいじくる。当初はシンプルさを追求していて、敢えて「ファンタジィ事典」に「mini」を付した。本当は、もっと、ずぅっとシンプルでよかったのに、最近、複雑な文章になっている。複雑、というのは、あれもこれも、と欲張りに情報を詰め込んでいる、ということ。取捨選択をする時間もなくて、載っけている。もう一度、初心に帰る必要がある。そんなこんなで試行錯誤なう。

多分、もう少しだけ厳密さのないポップな文章にすべきなのだ。その上で、厳密さを後から補足する。そういう構造にしてやれば、もう少しだけシンプルになるな、という予感がしている。その辺のルール化をして、もう一度、出直しを図ろう。

  

2014年7月14日 この世は「ばけものだらけ」!?

雨鳥『ばけものだらけ』が独特の雰囲気で、非常に面白かった。そこまで過度な期待をしていないで読み始めて、いい意味で、見事に裏切られた。素敵な漫画だ、と思う。ほのぼのとした画だけど、白黒の濃淡とか、ゆらゆらと揺れる手書きの線とかが、ふ、と引き込まれるような瞬間がある。そして、いろんな妖怪が登場する。妖怪フェチのボクとしては、へえ、そういう解釈で描くのかあ、と驚くことや不思議に思うこともある。でも、ひとつの妖怪に対して、独特の感性と解釈で切り込んでいく姿勢は、非常に真摯で、クリエイタだな、と思う。女郎蜘蛛の腕が6本で描かれていたり(足も含めると8本になる!)、片車輪が自転車の車輪に棲みついていたり、雲外鏡が水にも憑依できたり、面白いな、と思う。そして、何気なく、自然にこの世界に存在しているような描かれ方。まさにタイトルのとおり。ばけものだらけ、なのである。まだ1巻なのだけど、今後の展開に期待だなあ。水木しげる曰く、妖怪千体説なので、まだまだいくらでも新しい妖怪が登場させられるのである。楽しみだなあ。ふふふ。


『ばけものだらけ 1巻』
(漫画:雨鳥,ライバルコミックス,2014年)

  

2014年7月13日 岩戸隠れごっこ

ツクル君、結構、本気で向き合わないとダメらしい。適度な距離をとっていると、すぐに見抜いて泣き始める。

ツクル君の玩具(おもちゃ)に、太陽の刺繍の入った鏡がある。ベビー・メリーとしてぶら下げておくものなのかもしれない。でも、我が家では彼の舐め舐めグッズに成り下がっている。

太陽ミラー(表)

太陽ミラー(裏)

「をを、太陽と鏡! アマテラス!」などとテンションのあがったボクは、ツクル君を抱えて、鏡に手を伸ばす。そしてツクル君を映す。「何でツクル君が泣いているのに父は喜んでいるのかって? ツクル君よりも素敵な赤ん坊がいるのです。さあ、見てごらん!」などとツクル君を映す。身を乗り出すツクル君……などとテンション・アゲ・アゲで遊んでいたら、ホントにツクル君が鏡に向かって身を乗り出して、ボクはバランスを崩す。膝がぐん、と変な方向に引っ張られて、攣った。やあ、攣った。「あ゛あ゛あ゛あ゛」と悲鳴のあがる昼下がり。運動不足の父だ。アーメン。

  

2014年7月11日 妖怪ウォッチをウォッチングなう!!

本屋さんにて大量に本を購入。思い切っちゃうと、どどーん、と5000円くらい買ってしまうから恐ろしい。目的は『少女ファイト』だ。知らないうちに、11巻まで発売されていた模様。驚くべきことに、ボクの書棚は8巻で止まっている。基本的に、本屋さんの漫画コーナは端から端までチェックしているつもりなのだけれど、こういう青年コミックは、少年コミックと違って、バックナンバも含めて、ちゃんと置いていないところが多いので、全ッ然、スルーしていた。そんなわけで、一気に11巻までおいつく。それから、クラシックプレミアムの14巻。今回の号は、ボクが大好きなバッハだ。……とノリに乗ってしまったお陰で、ついでに佐々木拓丸の『Eから弾きな。』と雨鳥『ばけものだらけ』をジャケ買い。前者はずぶの素人が強引なヴォーカル女子に巻き込まれて、いきなりバンド・メンバに抜擢された挙句、ギターを習ってステージに立つ、というお話。後者は、ほのぼのした画風の妖怪の話。雨鳥さんは前作も、独特の雰囲気があって面白かったんだけど、やっぱり、まだまだ同人っぽいかなあ、と思っていた。でも、今回はタイトルからして『ばけものだらけ』なので、妖怪フェチのボクとしては、ついつい手を伸ばしてしまう。ふふふ。


『少女ファイト』
(漫画:日本橋ヨヲコ,イブニング,2006年~)

そうそう。妖怪と言えば、最近、妖怪ウォッチなるものが爆発的に市場に溢れている。雑誌もテレビも、妖怪ウォッチ、妖怪ウォッチ……。ポケモンのような大流行だ。最近、注目して見ているんだけど、でも、ポケモンと同じで、ボクの食指はあんまり動かない。絵柄はかわいいし、ゲームそのもののほのぼのした雰囲気、ワクワク感はとても素敵なんだよね。でも、妖怪そのものに80年代のビックリマンほどの遊び心は感じられない。最近のパズドラのようなマニアックさも感じられない。基本、ボクはひねりのないオリジナル・モンスターには興味がないのだなあ、と自己分析。

とは言え、段々、古典妖怪が増えているようで、そういうものの描かれ方がどういう風にデフォルメされるか、という点には興味がある。人面犬とケルベロスがくっついたみたいな「かおベロス」というのもいて、こういうお遊びくらいまで行くと、多少、ビックリマンと張り合えるかな、と思っている。

現代の日本の住宅に妖怪が現れる、という設定そのものは、とても素敵だなあ、と思っている。ワクワクするもんね。舞台は最高だ。今後に期待だなあ。そんな感じ。

  

2014年6月30日 新しい時代の新しい妖怪

福岡の高校で集団パニックがあったらしい。どうも、霊感の強い女子が引き金になったとか、山登りをして幽霊を連れてきてしまったとか、いろいろな噂が駆け巡っている。まあ、真実はよく分からないし、ボクとしてはどうでもいいのだけど、今でも、こういうことが起こるのだなあ、と感慨深くなる。

オカルトがブームになった80年代の後、子供たちはあんまりオカルトとかに興味ないのかなあ、と思っていた。何しろ、本屋さんの児童書コーナから、そういう類いの本がなくなってしまったなあ、と思っていたのだ。ボクは80年代を生きた子供ではない。でも、学校の図書館には、その時代の名残みたいな感じで、おどろおどろしい本がたくさん残っていたし、本屋さんにも在庫がたくさんあった。ボクはそういう時代を生きてきた。

実は、最近、未確認動物とか宇宙人、妖怪、都市伝説、幽霊、占いみたいな看板を背負った本がたくさん児童書コーナに並んでいるなあ、と思っている。もしかしたら、また、そういうブームが起こっているのかもしれない。ボクは密かに期待しているのだ。新しい未確認動物とか、新しい都市伝説とか、今の社会に相応しい新しい妖怪が誕生するのを、心待ちにしている。今のところ、80年代の焼き直しみたいなものが多い。ファッションみたいに、巡り巡って元に戻った、みたいな感じ。今更、フラットウッズ・モンスターとかモケーレ・ムベンベとか紹介されても、何だかなあ、という感じ。だから、頑張れ、若者。

  

2014年6月1日 マーキュリー・ドラッグ!?

ちょっとだけ、マニアックな話。

マーキュリー・ドラッグ
マーキュリー・ドラッグ

フィリピンでよく見かける薬屋さん。マーキュリー・ドラッグ。どうも、フィリピンでは古参のチェーンの薬屋さんらしいけど、何でマーキュリーなんだろう。

ギリシア・ローマ神話じゃ、ヘルメース(メルクリウス)に薬と関係のあるエピソードってない。医学とか薬学だったら、絶対、アスクレーピオスかアポッローンだ。特にアスクレーピオス教団なんか、当時のお医者さん集団だし、古代ギリシアで「アスクラピア」といえば、病院と訳される。

きっと、ヘルメースの杖とアスクレーピオスの杖が似ているから、創業者が間違えたのだろうな、と想像する。どうだろね。

  

2014年4月19日 フィリピンの妖怪

『地球の歩き方 フィリピン』を購入。でも、フィリピンの歴史がよく分からないなあ。歴史が分からないと、いまいち、妖怪も追いかけられない。

そもそもフィリピンの妖怪って、どんなのがいるんだろうか。現地に根付いた妖怪って、誰かが採集して整理してくれないと、なかなか正体を掴みづらい。

日本だったら、柳田先生とかが頑張ってくれたし、水木しげるの力も大きい。そもそも、江戸時代の赤本や青本、黄表紙なんかに妖怪が文字として記録されている、というのもありがたい話。

フィリピンだと、そういう記録が残っているだろうか。それとも、人々の口伝に頼るのだろうか。口伝であれば、それを誰かが採収しないといけない。アスワンとかマナナンガルなんか、フィリピンの吸血鬼の部類だと思うけど、こういう話を見ると、やっぱり、文字媒体というよりは、口伝の部類なんだろうなあ、と思う。

え? 何でフィリピンに興味を持っているのかって? そのうち、フィリピンを訪問することになるからさ! ふふふー。

  

2014年4月18日 退社に向けて、心の準備をする!?

22日付で今の会社を退社することになったので、デスク周りのお片付けを開始だ。でも、全ッ然、片付かないなあ。基本的には溜め込み性のボクだ。物がたくさんあって、なかなか片付かないのである。でも、カウントダウンは始まってしまったので、やるしかないのである。

そうそう。退社繋がりで、大社。意外と日本に住んでいて、ボクは神道のことを知らないのだなあ。神宮は天皇直系の神社、大社は出雲系の神社のことらしい。いや、厳密にはそんなに単純じゃない。元々は大社と言えば出雲大社しかなかったわけで、神宮も伊勢神宮だ。いつの間にか、そういう区分けになっているようだ。出雲大社、熊野大社、諏訪大社、宗像大社……。オオクニヌシ、スサノヲ、オオクニヌシの子・タケミナカタ、スサノヲの娘たち・宗像三女神。確かにみんな、出雲系の神さまだなあ。でも、春日大社はタケミカヅチなので、これは例外だなあ。オオクニヌシを平定した方の神さまだもんね。

まあ、先に言葉があって、定義が後からついてくるので、矛盾も生じる。神宮と名乗ったり、大社と名乗ったり、神社を名乗ったり、神社がそれぞれやっていて、何となく、今は「大社」と言えば出雲系、「神宮」と言えば天皇直系という雰囲気を持っているのだろう。

  

2014年4月7日 都市から都市へと「火」を運ぶ!?

朝礼にて、スピーチ。今回は古代ギリシアと水道の第3弾だ。半月に1回くらいのペースで、こういうスピーチの時間が回ってくる。多分、ね。こういうのが嫌いな人はいるだろうし、嫌だなあ、とプレッシャを感じている人もいるんだろう、と思う。でも、こういうのはチャンスだ、と思う。自分という人間を知ってもらう絶好の機会。大体、何を喋ってもいいのだから、楽しい、と思う。ボクなんかは妖怪の話とか、コーヒーの話とか、カクテルの話とか、何でも出来る。恥ずかしいと思ったら負けだ。

さてさて。スピーチの中身は、オリンピック発祥の地であるオリュムピアについて。オリュムピア祭典のエピソードとか、熱中症対策としての水道の話とか、聖火リレーの話とか。

ちなみに、ここまで細かい内容はスピーチでは話せなかったんだけど、アーリア人って、「火」を大切にする民族なのである。イランのゾロアスター教ではアータルが、インドのバラモン教ではアグニが、それぞれ火の神さまに当たるんだけど、儀式の中で、人間と神さまを繋ぐ役割を持っている。火を焚いて、供物を捧げると、その煙が天まで届く。こうやって、人間たちの想いを、神さまに届けてくれる存在なのだ。

古代ギリシアでもそれって同じで、ヘスティアー女神が似たような役目を果たす。儀式を司っていて、人間が供物を捧げると、それを神々の元へと届けてくれる。都市の火という概念もあって、都市の神殿に火が祀られていて、新しい都市を建設すると、そこから火を分けて、新しい都市へと運ぶ。まさに聖火リレーそのものである。

電気のない真っ暗な世界において、火はどれだけ大切なものなのか。そんなことを想いながら、こういう話をするボクである。そして、このアーリア人たちの「火」に対する想いを逆手に取るのがヒットラーなのだけど、まあ、それは別の話か。

  

2014年4月6日 「バナナ」を選んじゃ、ダメ!?

不細工なイワナガ姫と美人のコノハナサクヤ姫。ニニギはコノハナサクヤ姫だけを選んで、イワナガ姫は突き帰す。ニニギって、初代天皇(とされる人物)の神武天皇のお父さんだ。このお父さんの選択の結果、代々の天皇さまは、花が咲くように繁栄するけれど、岩のようには永遠に生きられなくなってしまった。

この神話のモティーフは東南アジアに伝わる「バナナ型神話」に起源があるらしい。神さまから「バナナ」か「岩」かの選択を迫られて「バナナ」を選んだために、死ぬべき運命を背負い込んだ、というストーリィだ。

このモティーフの派生系は古代ギリシアにもあって、「骨」か「肉」かの選択をゼウスがしている。この結果、神々は「骨」を選択し、腐る「肉」が人間のものになる。こうして人間は死すべき運命を押し付けられる。この神話では、選択したのは神さまであって、人間ではない。

旧約聖書の「知恵の樹」と「生命の樹」も、実はこのモティーフが背景にある、という学説もある。「知恵の樹」は通常、林檎だとされるけれど、実はバナナだったのではないか。そんな学説まであるらしいけれど、ボクはその学説に賛同することに、あんまり気乗りはしない。だって、東南アジアから比較的近い日本神話ですら「花」と「岩」の二者択一に挿げ変わっている。遥かイスラエルの地まで、「バナナ」という形のまんま、伝わっていく必然性はない。でも、まあ、ヨーロッパの方では、「林檎」は大昔には「果物」を指す語だったようなので、現在の「林檎」ではない可能性は、確かに、ないわけではない。ギリシア・ローマ神話に登場する「黄金の林檎」が、実は「オレンジ」だ、という学説があって、こっちなら、ボクは賛同できるなあ、と思っている。もしもヘスペリア(夕日の国)が日の沈むスペインを指すのなら、「黄金の林檎」のイメージは「オレンジ」に相応しい。

それにしても、「知恵の樹」がバナナなら、「生命の樹」は岩がぶら下がっているのだろうか。岩がすずなりの樹。そういうアイディアで創作してみても面白いなあ(遠望)。

  

2014年4月5日 成長の証!?

現在、がんがん、自炊を推進中。ファンタジィ事典の根拠資料になるだろう神話・伝承関連の本の大半が、もう、自炊された状態にある。ちぃ子が頑張って本を裂いてくれているお陰だ。

* * *

ソロモン王が使役した72匹の悪霊について、修正作業中。時間をかけて作ると、だんだんとブレていくので、ここら辺で調整を図ろう、という目論み。『プセウドモナルキア・ダエモヌム』はラテン語、『ゴエティア』と『グラン・グリモワール』は英語、『地獄の辞典』はフランス語。ちょっとずつ、翻訳するタイミングで、ボクの中での訳語が変わっていく。だから、大昔に更新したソロモン72匹と、最近更新したソロモン72匹で、微妙にニュアンスが変わってしまっている。うーん。イクナイ。イクナイぞ。でも、これは裏を返せば、ボクが成長している、という証左でもある。昔の翻訳ではいまいち、曖昧だったり、分からなかったりした点が、今では、もう少し、ちゃんと訳出できる、ということ。だから、昔のボクと今のボク、もう一度、足並みを揃える作業だ。

  

2014年3月30日 君はミャンマー語を読めるか!?

そんなわけで、本日、ファンタジィ事典に「ザジャー・ミーン」、「ミーン・マハギリ」、「シュエ・ナベ」を更新。ミャンマーの項目の拡充に努めている今日この頃だ。そのうち、ミャンマー文字が発音できるようになるんじゃないかしら。今は、全ッ然、文字として認識出来ていないからなあ。どうやって発音するのか、さっぱり分からない。

ついでに、言語の話。ボクは、言語って発音できるというレヴェルと、読解できるというレヴェルがあると思っている。文字が発音できる、というのは、まず、言語を知るための第一歩だ、と思う。ボクからすれば、アラビア語なんか、全ッ然、読めない。発音できない。くるくる文字のミャンマー語もそうだ。文字として認識できない。アイルランド語なんかは文字としては認識できても、発音はできない。でも、古代ギリシア語とかラテン語だと、ほとんど文字と発音が一対一対応なので、読みやすい。ロシア語もそう。フランス語は、ちょっと難しい。でも、ルール化されている。英語はイレギュラな発音がたくさんあって、ルール化されていないので、実はかなり難しい。先日も「いいとも」でTyrannosaurusの発音をやっていて、誰も読めなかった。正解は「タイラノソー」。日本じゃ「ティラノサウルス」と読んでしまうけど、暴君を意味するtyrant(タイラント)と同じ、と思えば「タイラノソー」になる……かなあ。難しいなあ。英語は難しい。

そんなわけで、ミャンマー語。これは、まず、文字認識が難しい。見慣れない文字だ、というのもあるんだけど、文字と記号がくっついて、形が変わっちゃう。アラビア語みたいなもんだ。しかも、発音も難しい。ある程度、ルールはあるみたいだけど、文字の組み合わせによって、同じ文字でも発音の仕方が変わっていく。その辺が、結構、複雑だ。

ミャンマー語については、日本じゃ、あんまり教科書的な本もないし、解説してくれるウェブサイトも少ないので、完全に独学というか、切り拓くイメージで読んでいるから、実のところ、正しいのかどうなのか……。せめて、音声発音してくれるウェブサイトみたいなのがあればいいんだけど。でも、まあ、IPAを手掛かりに、細々と頑張っているし、これからも頑張っていこう、と思う。

  

2014年3月29日 37人のナッの首領たち

久々にミャンマーの妖怪について調べよう、と本格的に英語の本を読み始める。『The Thirty-Seven Nats』という本。休日にヤンゴンの古本屋さんで出会った本だ。

ウェブサイト『ヘタっぴなアルコール蒸留』は「創作と神話を楽しむウェブサイト」なので、ちょっとマニアックだけど、ミャンマーのナッについて、整理している途中の情報を挙げておこう。
※ミャンマー文字はMyanmar3フォントをダウンロードしてください。

Wikipediaで、ミャンマー語の発音の仕方から勉強するわけだけど、例えば、သိကြားမင်းはミャンマーの国際音声記号にすると「ðədʑámɪ́ɴ」ということになる。これをカタカナ化しようと努力すれば、「ザジャー・ミーン」といったところか。今まで、ウェブサイトの情報から「ダジャー・ミン」と書いてきたんだけど、「ð」は「that」の「th」であって、「ザッツ」とカタカナ化することを思えば、「ダ」ではなくって「ザ」だよなあ。それから「ɪ́」も長い音らしいので、長音にしてみた次第。そんなやり方を踏襲しながら、မင်းမဟာဂီရိ(ミーン・マハギリ)、ရွှေနဘေး(シュエ・ナベ)、と次々に項目を追加しようと画策中。「37人のナッの首領たち」なので、こうやって続けていけば、そのうち37項目がアップできるはずだ。

シュエ・ナベはボクのこれまでの雑記の中では新登場……かな。シュエ・ナベはナーガ(大蛇)の娘らしく、大蛇の冠をかぶっている。絵によっては、磯女みたいに、首から下が大蛇、というパターンもある。そして、驚くべきことに、彼女はミーン・マハギリの奥さんらしい。ジャングルに姿を隠していたマウン・ティン・デ(人間のときのミーン・マハギリ)は、ジャングルの中で彼女と出会って、恋をしたらしい。そして双子の息子をもうけたようだ。

多分、これって、後づけの神話なのだと思う。古くからあったナーガ信仰と女神の神話を、次第に勢力が大きくなってきたミーン・マハギリの神話とくっつけたんだと思う。こうやって、ミーン・マハギリの奥さん、というポジションについたことで、シュエ・ナベは「37人のナッの首領たち」のメンバに仲間入りだ。

彼女の双子の息子たちであるတောင်မကြီး(タウンマジ)とမောင်မင်းရှင်(マウン・ミーン・シン)も、「37人のナッの首領たち」のメンバになっている。この双子の兄弟は、ピューの徴税官として、それぞれ南北を司っていた。けれども、あまりに強力なので、時の王に恐れられ、殺し合いのボクシングを命じられる。その結果、相討ちとなって両者ともに死んでしまい、その後、悪霊ナッになったという。

彼らは6本腕で、このフォルム自体は、おそらく、ヒンドゥー教の影響を受けている。この双子の兄弟も、ミーン・マハギリやシュエ・ナベとは無関係にピューで崇拝されていたナッなのであって、ミーン・マハギリのファミリィになることで、公式のパンテオンに統合されていったのだろうと思われる。

そんなわけで、段々とミャンマーの妖怪について、整理出来てきているかな、と思っている。文献が英語なので、ちょっと苦しいよなあ(笑)。

  

2014年3月13日 外国人向けの妖怪解説本!!

昔、空港で見かけた外国人向けの妖怪解説本(英語)をAmazonで発見したので購入してみる。『Yokai Attack! The Japanese Monster Survival Guide』。絵は水木しげるの絵をちょっとアメコミ風にアレンジした感じで面白い。

* * *

実は、いつか、「日本の妖怪」を紹介する英語のウェブサイトをつくってみたいなあ、という野望がある。もちろん、日本語のウェブサイトの運営もままならないし、英語能力も不足しているので、すぐにどうこうというわけではないんだけど、でも、日本人なのだから、日本の妖怪を誇って、海外の人に紹介したいよなあ、という想いは、ずぅっとあるわけ。そして、そんな中で、いろんな国の人々から、その国の妖怪について教えてもらえるならば、それって最高だなあ、と思うわけ。

そんなわけで、この本が、どういう解説になっているのか、ずぅっと興味があったのだ。

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この本の解説は的を射た感じじゃない。正しくない部分もたくさんある。でも、遊び心満載で、お洒落。ちょっと面白い。そういう遊び心みたいなところがウィットに富んでいて、外国人風なのかもしれないなあ。こういう発想は、ファンタジィ事典をつくる上では、大事にしたいなあ。


『Yokai Attack! The Japanese Monster Survival Guide』
(著:Hiroko Yoda/Matt Alt,イラスト:Tatsuya Morino,講談社インターナショナル,2008年)

  

2014年3月3日 「ケルベロス」って英語じゃ「サーベラス」!?

世間はひなまつり。コンビビもスーパ・マーケットもデパートの地下も桜餅ばっかりが並ぶ。ボクは桜餅、大好きだけど、こんなに桜餅ゴリ押しで来られると、ちょっと引く。うーん。

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ギリシア・ローマ神話の「キュクロープス」って、英語では「Cyclops(サイクロプス)」と発音する。もしかしたらゲームや小説なんかでは「キュクロープス」よりも「サイクロプス」という表現の方が多いので、「サイクロプス」という表現の方が有名かもしれない。

今日もたまたま、辞書を調べていたら、「ケルベロス」って、英語では「Cerberus(サーベラス)」って発音するらしい。プチ衝撃の事実ってヤツだ。ビックリした。外国の人に突然、「サーベラス」って言われても、きっとボクはピン、と来ないだろう。

「ケンタウロス」も「Centaur(セントール)」だからなあ。ナルニア国物語で「セントール」って呼ばれていて、子供の頃、戸惑ったのを覚えている。

そんなわけで、英語発音と原語発音は全ッ然、違うのだなあ。その辺も、しっかりフォローしていこう。うむ。

  

2014年2月25日 「いけない」の使命感

1日中、ゴロゴロとお昼寝。休暇っていいなあ。ここ数年のボクは休暇を捨てている。そういう会社ではないはずなんだけど、いろんな諸事情で、結局、捨てる結果になっている。もったいないなあ、と思うので、今年は何とか帳尻を合わせたいところ。

夕方、ちょっとしたジョギングをした。ぐるり、と家の周りを走ってみる。それだけで、何だかストレス発散だ。でも、普段から走りこんでいるわけではないので、きっと、走り方が素人っぽかっただろうな、と想像する。そういうのが、ちょこっと恥ずかしいな、と思う辺り、ボクもまだまだ常識人である。

休暇なので、インド神話について調査している。今日はラーフとかダンヴァンタリとか、結構、マニアックなところを更新してみる。インド神話も、結局、ちゃんと更新できていないんだよなあ。まずはインドラ、アグニ、ヴァルナみたいなヴェーダ神話の基本的な神さまを更新しなきゃいけないし、ヒンドゥー教のシヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマンをコンプリートしなきゃいけない。マニアックなところもいいいけど、本当はこういうところを拡充していなきゃいけない、という使命感はないわけではないのだ。さあ、頑張ろう。