2025年2月13日 目指すべき方向。

妖怪を調べてまとめてウェブサイト「ファンタジィ事典」に掲載する。そんな地道な作業を2009年から始めて、早十数年。もはやライフワークになりつつある今日この頃ではあるが、最近になって、ちょっとだけ方向性が見えてきたような気がする。ボクにとって大事なのは、多分、「取材」と「想像力」だ。

妖怪サイトって、いろんなアプローチがある。面白おかしくエンタメにするアプローチもある。学術的にまとめるアプローチもある。イラストを援用して分かりやすくするアプローチもある。どれもやり方としては正解だ。でも、おそらくそのいずれもボクに向いている方向性ではない。

決して、ボクは文章が上手なわけじゃない。言語化が得意なわけでもない。エンタメ系のセンスもないし、学術的なバックグラウンドがあるわけでもない。それでも、最近、「ファンタジィ事典」を更新しながら、手応えのあるページとそうでもないページが肌感覚で分かるようになってきた。

わあっと景色が見えるような文章ってある。そこに人がいて、出来事が起こっている。それが読んでいて映像のように頭の中に流れてくる文章。そういうのって、多分、書き手の頭の中にも、明確な風景が想像されている。解像度が高いイメージが頭の中にあって、それを文章で切り取っている。だから、映像になってクリアーに伝わってくる。

最近、そういう文章を書きたいと思っている。稀に、それがうまく行くときがある。そういうときは、その時代の背景とか、その場所の地理とか、民族衣装とか、言葉とか、いろんなものが頭の中にインプットされているときだ。いろんな情報が頭の中にインプットされている状態でアウトプットすると、比較的、理想に近い文章になる。それって、結局のところ、「取材」と「想像力」だ。ちゃんとディテールまで調べて、頭の中で映像になっていると、明確に文章になる。

ボクはそういう方向性を目指したいと思っている。