2024年2月6日 フィリピンの妖怪を可視化【10】ヌーノ・サ・プンソ

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こすプロジェクト第10弾。ヌーノ・サ・プンソのイラストを投稿してみる。

ヌーノ・サ・プンソは蟻塚に棲む老人の妖精で、うっかりこの精霊にぶつかろうものなら、足が腫れあがるなどの酷い目に遭う。このヌーノの呪いを避けるため、人が普段通らないような草むらを歩くときには「タビ・タビ・ポ(Tabi tabi po)」という呪文を唱える。これは《どいてください》という意味のフィリピン語で、こうやって、ヌーノ・サ・プンソにぶつからないように用心するのである。

現在でも、しばしばフィリピンでは、原因不明の病気になったときにはヌーノ・サ・プンソの呪いの仕業だと説明されることがある。そして、民間療法として呪術師がヌーノに食べ物や飲み物などを供え、許しを請う。