2025年1月18日 「叩いていい人物」なんていないのに
一度、誰かが叩き始めると、それ以降、「この人は叩いていい人物ですよ」みたいな謎の認定がなされて、次から次へといろんな情報が飛び交う。何だか怖い時代だよね。真実を追及することと、誰かを悪し様に言うことは違う。正義の発言と悪意ある発言、露悪的な発言をちゃんと意識しなければならない。
そもそも、誰だって叩かれたくはないはずだ。仮に悪い人だったとしても、その人にだって尊厳がある。何でもかんでも暴露していいわけじゃないし、ひとつ捲れたらその先もどんどん捲っていいわけじゃない。その上、事実かどうかも分からない怪情報が飛び交っていて、もう収拾がつかない状況だ。
最悪なのは、被害者のプライベートに関わるような内容も、真偽入り混じりながらかなり大々的に拡散されている。まるでオープン情報のようになっている。そもそも、被害者の名前だって特定されるべきではない。その日の出来事だって、明け透けに語られるべきではない。それだって、本当のところは誰も分からない。もうメチャクチャだ。
いわゆる「オールドメディア」がもっとちゃんと仕切らなきゃいけなかった。二の足を踏んだり忖度したりして後手後手になっている間に、大衆の好奇心が膨らんでしまった。こうなったら、個人が好き放題に言い始める。「オールドメディア」こそが、精査された正しい情報と、解明されるべく疑惑、そして真偽不明の怪情報を全て並べて、ちゃんと整理して報道すべきだったと思う。そこをちょっとサボったから、こんな風にわけの分からない個人がつけあがってワアワア言って、結局、ひっちゃかめっちゃかだ。もうお祭り騒ぎ。よくないなあ。絶対によくないよなあ。うーん。
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フジテレビもスポンサーが離れていって、結構、ヤバいよなあ。どうなってしまうんだろう。『テレビは余命7年』が2011年に発売されて、すでに14年目。結構、頑張った。でも、今年は斉藤知事の選挙報道でも議論になったように、遂にオールドメディアになった。そして、引っ繰り返るのかもしれない。怒涛の年だなあ。