2020年8月12日 正しく恐れる

鴨頭さんのYouTubeでかなりセンセーショナルな発言があった。統計データとして、新型コロナウイルス感染症での死者の累積が約1,000人。これは連日報道されているのでみんな知っている。インフルエンザによる死者が年間に約3,000人。これも、まあ、比較的、知られている。交通事故による死者も年間約3,000人。これも、年々、減少傾向にある。さて、餅を喉に詰まらせて死んだ人、年間約3,000人。これは……知らなかった。餅って意外と怖い Σ(゚д゚;)!!!!

そして、今まで東京都で新型コロナウイルス感染症で亡くなった人の平均年齢が79.3歳。これには度肝を抜かれた。ほとんど寿命じゃん。というか、死者の大半がお年寄りだ、ということの証左だ。イタリアやニューヨークでたくさんの人が死んだけれど、でも、日本における死者は事実ベースで約1,000人。しかも東京での死者の平均年齢が79.3歳。データだけ見ると、新型コロナウイルス感染症は、そんなに怖くない、ということかもしれない。

日本の死亡率が低い理由はよく分かっていない。いろいろな人がいろいろなことを言っている。やれ「民度だ」という政治家もいれば、日本の生活習慣(手洗い・うがいの徹底、マスクの着用、非接触型コミュニケーション、部屋で靴を脱ぐ習慣)だという人もいる。BCGワクチンが効いている説もあれば、そもそもアジアで一度、類似したウイルスが流行っているため免疫ができていると唱える人もいる。高齢者施設でのこれまでのウイルス対策が功を奏していて、実は高齢者施設での大規模なクラスターが発生していないのが大きいという議論もある。いずれにしても、統計上は、あんまり新型コロナウイルス感染症は怖くないのかもしれない、と思う。

人間、未知のもの、新しいものには敏感だけれど、実は既存のものも恐ろしいものはたくさんある。でも、何故か既存のものには鈍感になる。インフルエンザは受け容れてしまっているし、交通事故も度外視している。でも、死者の数だけ見れば、圧倒的に新型コロナウイルス感染症よりも多い。

後遺症が残るという話もあって、その辺はあんまりちゃんと報道されている印象がないのだけれど、その辺はどう評価するんだろうなあ。

東京都福祉局の調査報告:https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/shibousyourei.html