エキドナ

[ギリシア・ローマ神話]

名称Ἔχιδνα〔Ekhidna〕(エキドナ)《マムシ》【古代ギリシア語】
容姿上半身は女性、下半身は大蛇。
特徴家畜や旅人をさらって喰らう。テューポーンなどと交わってさまざまな怪物たちの母となる。
出典ヘーシオドス『テオゴニアー』、アポッロドーロス『ビブリオテーケー』ほか

名立たる怪物たちの母!!

エキドナはギリシア・ローマ神話に登場する怪物。腰から上は美しい女性だが、腰から下は大蛇という姿で、キリキア(現在のトルコ南部)に棲み、美しい上半身だけを見せて旅人を誘惑し、さらって喰っていたという。大地ガイアと奈落タルタロスの子供とも、海神ポルキュスとケートーの子供とも言われる。

エキドナはさまざまな怪物たちの母として知られる。ギリシア・ローマ神話最大の怪物であるテューポーンを夫にして、双頭の猟犬オルトロス、冥府の番犬ケルベロス、レルネー沼の毒蛇ヒュドラー、混合怪物キマイラなど、ギリシア・ローマ神話に登場する有名な怪物たちを産んでいる。また、テューポーン亡き後、オルトロスと交わって、スピンクスネメアーの獅子などを産んでいる。その他にも、プロメーテウスの肝臓をついばむカウカーソスの鷲、黄金の羊毛を守護するコルキスの竜、黄金の林檎を守護するラードーンなどもエキドナの子供たちとされる。このように、さまざまな怪物と結び付けられ、まさに彼女は怪物たちの母である。

英雄ヘーラクレースとも関係を持っていて、彼との間にスキュテスという男性を産み、彼がスキティア族の祖になったという。エキドナは本来、黒海沿岸地方の女神だったのかもしれない。

また、エキドナは不死だとされることもあるが、ペロポネーソスで家畜を襲っていた際に、眠っている隙をつかれて、百眼巨人のアルゴスに退治されたという伝承も残っている。

《参考文献》