カムサ

[インド神話]

名称 कंस〔Kaṃsa〕(カムサ)【サンスクリット】
特徴人間とアスラ族のハーフ。マトゥラー国の国王として悪政を敷いたため、英雄クリシュナによって倒された。
出典『バーガヴァタ・プラーナ』ほか

悪王カムサ、アスラ族と同盟して悪政を敷く!?

カムサはインド神話に登場する悪王。マトゥラーの国王ウグラセナの息子として育てられたが、一説によれば、実はカムサはウグラセナ王に化けたアスラ族と王妃パドマーヴァティーの間に生まれた子供だったという。つまり、人間とアスラ族ハーフだったのである。そのため、生まれながらに残虐で、やがて成長すると父王であるウグラセナを倒すと、アスラ族と手を組み、王国を拡大し、ヴィシュヌ神への崇拝を禁じるなどの悪政を敷いた。

悪王カムサ、英雄クリシュナに退治される!?

カムサ王の暴虐に苦しむ人々の祈りは天まで届き、神々は何とかカムサ王を倒そうと思案した。そこでヴィシュヌ神はカムサ王を倒すため、カムサ王の妹であるデーヴァキーの胎内に宿り、クリシュナとして化身(アヴァタール)することにした。カムサ王はデーヴァキーの子に倒されるという予言を受け、デーヴァキーを監禁すると、子供たちが生まれるたびに次々と殺していった。しかし、クリシュナ誕生に際して、ヴィシュヌは見張り番を眠らせ、牢の鍵を開けた。デーヴァキーは7番目の子バララーマと8番目の子クリシュナを産むと、ヤムナー河の畔(ほとり)に住む牛飼いの娘とすり替えた。こうして難を逃れ、無事にこの世に生を受けたバララーマとクリシュナだったが、この事実を知ったカムサ王はクリシュナが生まれた日と前後する数日間に生まれた町中の子供を次々と殺していった。クリシュナの元にも次々アスラ族の刺客が差し向けられるが、クリシュナは次々にこれを倒し、そして遂にはカムサ王を退治したのであった。