肉芝仙(にくしせん)

分 類日本伝承
名 称 肉芝仙(にくしせん)【日本語】
肉芝道人(にくしどうじん)【日本語】
容 姿巨大なガマガエルをまとった老仙人。
特 徴3000年生きたガマガエルの精霊。
出 典山東京伝『善知安方忠義伝』(1806年)ほか

茨木童子と土蜘蛛を操る裏ボス!?

肉芝仙(にくしせん)は山東京伝『善知安方忠義伝』に登場するガマガエルの精霊である。3000年を生きて霊力を蓄え、ガマの妖術を会得している。『善知安方忠義伝』によれば、この肉芝仙は茨木童子土蜘蛛をも従えていたと説明されている。平将門が承平天慶の乱で朝敵として討伐されると、将門がこっそりと生み残した平太郎(後の平良門)の前に出現し、彼の生い立ちを伝え、ガマの妖術を与えると、仇討ちを唆した。また、姉の如月尼にとり憑いて滝夜叉姫に変化させた。そして、この姉弟に朝廷に謀反を引き起こさせた。

この平良門と滝夜叉姫の企ての全ての黒幕として描かれていて、多くの浮世絵で題材にされている。たくさんのガマガエルを率いている。

《参考文献》

  • 『山東京傳全集 第十六巻』(著:山東京伝,ぺりかん社,1997年)

Last update: 2022/10/01

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