應龍(インロン、おうりゅう)

分 類中国伝承
名 称 應龍(应龙)〔yìng-lóng〕(イィンロォン)【中国語】
応竜(オウリュウ)【日本語】
容 姿コウモリの翼をはやした竜。
特 徴四霊のひとつ。黄帝に仕え、蚩尤と戦った。雨を降らせる。
出 典『山海経』ほか

黄帝の直属の龍!!

応竜(インロン、おうりゅう)は古代中国で信じられた瑞獣(めでたい動物)。背中にコウモリのような翼をはやした3本指の竜で、水を蓄え、雨を降らせる能力があった。麒麟鳳凰霊亀とともに四霊のひとつに数えられる。鱗蟲(鱗のある獣、魚類)の長とされる。

中国神話によれば、応竜は黄帝の直属の龍で、黄帝が蚩尤と戦ったときには嵐を起こして黄帝の援護をしている。このときに殺生をしてしまったため、邪気を帯び、天界に戻れなくなった。そのため、中国南方に棲息するようになったのだという。中国南方で雨が多く、その他の地域で雨が降りにくいのはこのためだという。人々は雨乞いのために応竜に祈るのである。

マムシは成長すると応竜になる!?

『述異記』では、水の中で育った虺(マムシのこと)は500年生きると蛟となり、さらに1000年生きると竜になり、そこから500年生きると角竜になり、さらに1000年生きると応竜になると記述されている。そして、応竜が年老いると黄竜になるとされる。なお、四神が東西南北を守護するのに対して、黄竜は中央を守護するとされる。

《参考文献》

Last update: 2022/04/22

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