スルト

分　類北欧神話
名　称 Surtr（スルト）《黒》【古ノルド語】
容　姿炎の巨人。
特　徴炎の国ムースペッルに棲み、ラグナロクのときにムースペッルたちを率いて侵攻してきて、フレイを倒し、この世界を燃やし尽くす。
出　典スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』（13世紀頃）、『詩のエッダ』（13世紀頃）ほか

炎の巨人たちを率いてこの世界を焼き尽くす！？

スルトは北欧神話に登場する巨人族（ムースペッル）を率いている。南の果てにあるとされる炎の国ムースペッルヘイムの門番をしているとされ、手には炎の剣を携えている。炎の国ムースペッルヘイムは氷の国ニヴルヘイムとともにこの世が始まる以前から存在している場所で、あまりに熱いため、そこに生まれたものたちしか棲むことができないという。スルトもこの土地に生まれたものと考えられるが、神話の中ではほとんど登場しない。ラグナロクのときに、炎の国の住人ムースペッルたちを引き連れて南から虹の橋を渡ってアースガルズに侵攻してくる。これに対抗するのは豊穣神のフレイだが、フレイは「巨人族と勝手に戦う剣」を失っているため、シカの角でスルトと戦い、結局、スルトによって打ち倒される。そして、スルトとムースペッルたちは世界樹ユッグドラシルを燃やし尽くすという。

《参考文献》

Last update: 2023/03/21

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