ネーレーイス

分 類ギリシア・ローマ神話
名 称 Νηρηίς(ネーレーイス)【古代ギリシア語】
複数形:Νηρηίδες(ネーレーイデス)【古代ギリシア語】
容 姿非常に美しい女性の姿。
特 徴海の精霊(ニュムペー)。
出 典ホメーロス『イーリアス』(前8世紀頃)、ヘーシオドス『テオゴニアー(神統記)』(前7世紀頃)、アポッロドーロス『ビブリオテーケー』(1~2世紀頃)、ヒュギーヌス『ファーブラエ』(2世紀頃)ほか

海底に暮らす海の精霊!?

ネーレーイスはギリシア・ローマ神話に登場する海のニュムペー(精霊)。海神ネーレウスとドーリスの間に生まれた娘たちで、50人いるとも100人いるともされる。名前は《ネーレウスの娘》という意味である。ニュムペーではあるが、半女神的な存在で、みんな美しい姿をしている。個々の神話はあまり知られていないが、有名なネーレーイスとして、海神ポセイドーンの妻になったアムピトリーテーや、英雄アキレウスの母であるテティスなどが知られている。彼女たちは父である海神ネーレウスとともにエーゲ海の海底にある宮殿に暮らしていて、しばしば上半身が馬、下半身が魚のヒッポカムポスなどに乗って移動する姿が描かれる。

あるとき、アイティオピア(エティオピア)の王女カッシオペイアが自分の美しさを鼻にかけ、ネーレーイスたちよりも自分の方が美しいと言ってのけた。これを聞いたネーレーイスたちは非常に怒り、海神ポセイドーンに訴え出た。そこでポセイドーンは怪物ケートスをアイティオピアへと送り込み、大暴れさせた。これを鎮めるために、アイティオピアのケーペウス王は、自分の娘のアンドロメダーを生け贄として捧げなくてはならなくなった。

《参考文献》

Last update: 2021/03/21

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