2021年12月19日 こんな大らかな時代に生まれたかった

『ダンジョン飯』の10巻に「迷宮の兎」というのが登場して、一部のウィザードリィ・ファンの間で話題になっていた。ウサギが首を刈るというのは、ヴォーパル・バニーである。最近、『ダンジョン飯』の11巻を読んでいた妻のちぃ子が「そう言えば、ダンジョン飯に出てきた『迷宮の兎』には元ネタがあるのか?」と訊いてきた。どうも、かわいいウサギが首を刈るという設定にインパクトを受けたらしい。そんなこともあって、ウィザードリィのヴォーパル・バニーの話をして、現代の創作ではあるものの、面白いからウェブサイト「ファンタジィ事典」に載せてやろうと思って調べていたら、『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』という映画が初出だと分かったので、ブルー・レイを調達して、観てみた。アーサー王と円卓の騎士が聖杯を求める物語のパロディ作品だ。でも、正直、とても面白かった。こんなにバカバカしい映画が作れるんだなあ、と思って感動した。いい時代だったんだなあ。大らかな時代だ。映画の終わり方も含めて、ふざけ散らかしている。ボクたちが生きている「今」は、もはや、こういう「遊び」が許容されにくい時代なのかもしれない。