2021年11月19日 ピテカントロプスになる日も近づいたんだよ

久々に、たまの『さよなら人類』を聴いている。古めかしいのに、全然、色褪せない。今でも斬新な楽曲だ。

息子のツクル氏(小2)に「ピテカントロプスって何?」と訊かれたので、今で言うところの「ホモ・エレクトゥス」のことだと説明した。そうしたら、何故だかすぅっと納得した顔をして「イリテーターも最初、頭の化石だけ見つかったんだよ。で、身体が後で見つかって、別の名前がついたんだけど、イリテーターの身体だって分かって、先に頭が見つかったから、イリテーターって名前になったんだよ」と物知り顔で説明された。恐竜のイリテーターの化石発見と命名の経緯を説明しているらしい。そして、それと同じだね、と言いたいらしい。厳密には違うのだけれど、まあ、大同小異だろう。

その後、しばらく何事かを考えていたが、やおら「ねえ、進化した生き物は、別の新しいものにだったら進化できるけど、昔の姿には戻れないんだよ。だから、人間からホモ・エレクトゥスには戻れないのに」と言い出した。どうやら、『さよなら人類』の歌詞にいちゃもんをつけているらしい。「それに、サルにはなりたくないって言っているけど、ホモ・エレクトゥスは、もう、サルではないんだよ。サルから人間に進化した『後』だから!」。なるほど。それならば、と父は最近仕入れているポケモンのネタで攻める。「でもさ。ポケモンは進化した後、退化の石で元に戻れるじゃん。だから、ホモ・サピエンスもホモ・エレクトゥスに戻ることができるかもしれないよ?」。するとツクル氏はこう答えた。「確かに。でも、どこまで戻るんだろうね。ホモ・エレクトゥス……えぇっと、何だっけ? ピテカントロプス? それに戻らずに、サルも通り越して、ピカイアになっちゃうかもよ? まあ、それも通り越して、細胞ひとつのやつまで戻っちゃうかもしれないけどね」。

うーん。子供の脳内はくるくるとしていて、とても不思議だ。追いつけないし、真似もできない。発想が自由だ。完敗。