2014年4月7日 都市から都市へと「火」を運ぶ!?

朝礼にて、スピーチ。今回は古代ギリシアと水道の第3弾だ。半月に1回くらいのペースで、こういうスピーチの時間が回ってくる。多分、ね。こういうのが嫌いな人はいるだろうし、嫌だなあ、とプレッシャを感じている人もいるんだろう、と思う。でも、こういうのはチャンスだ、と思う。自分という人間を知ってもらう絶好の機会。大体、何を喋ってもいいのだから、楽しい、と思う。ボクなんかは妖怪の話とか、コーヒーの話とか、カクテルの話とか、何でも出来る。恥ずかしいと思ったら負けだ。

さてさて。スピーチの中身は、オリンピック発祥の地であるオリュムピアについて。オリュムピア祭典のエピソードとか、熱中症対策としての水道の話とか、聖火リレーの話とか。

ちなみに、ここまで細かい内容はスピーチでは話せなかったんだけど、アーリア人って、「火」を大切にする民族なのである。イランのゾロアスター教ではアータルが、インドのバラモン教ではアグニが、それぞれ火の神さまに当たるんだけど、儀式の中で、人間と神さまを繋ぐ役割を持っている。火を焚いて、供物を捧げると、その煙が天まで届く。こうやって、人間たちの想いを、神さまに届けてくれる存在なのだ。

古代ギリシアでもそれって同じで、ヘスティアー女神が似たような役目を果たす。儀式を司っていて、人間が供物を捧げると、それを神々の元へと届けてくれる。都市の火という概念もあって、都市の神殿に火が祀られていて、新しい都市を建設すると、そこから火を分けて、新しい都市へと運ぶ。まさに聖火リレーそのものである。

電気のない真っ暗な世界において、火はどれだけ大切なものなのか。そんなことを想いながら、こういう話をするボクである。そして、このアーリア人たちの「火」に対する想いを逆手に取るのがヒットラーなのだけど、まあ、それは別の話か。