2021年3月30日 退職のお祝いも自粛中ではあるけれど

退職、異動の時期。飲み会シーズンの到来だ。でも、みんな、自粛しているような印象がある。ボクは飲み会が嫌いなので、その意味では、COVID-19に感謝している。でも、さすがに異動くらいじゃ自粛モードになるけれど、退職だと、みんな、結構、逡巡しているような気がする。去年の今頃だと、退職でも「時期が悪かったね、可哀想に」という雰囲気があった。子供の卒業式とか入学式とかも満足にできなかったし、成人式もできなかったわけで、とてもとても「退職だから特別に飲み会をやろう」という雰囲気ではなかった。でも、今年はさすがにちょっと何かやろうかな、という機運がみんなの中に出てきたかな、という雰囲気が少しある。

こういうのは、難しい問題だなあ、と思う。昔っからQOLというのがあって、ひとりひとりの人生の内容の質をあげよう的な発想がある。どれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送って、人生に幸福を見出すか。この視点で考えたときに、COVID-19のリスクの低下とQOLの向上はトレードオフの関係にある。ボクにとっては飲み会はQOLの向上には繋がらないので、あれなんだけど、でも、たとえば、子供がお互いの家に遊びに行けないとか、音楽の授業で歌が歌えないとかって、まさにQOLに直結していて、こういうのが幼少期に続くことの影響ってどんなものか、と思っている。

オンライン化はどんどん進めるべきだと思うけど、でも、こういうのは、オフラインでの活動がちゃんとできる人が、オンラインでもやれるということなのであって、オフラインの活動がちゃんとできない人間は、オンラインでも活動できない。その意味では、幼少期にオフラインの活動をちゃんとやらせてもらえない子供たちは、今後、どうなるのだろうか、と心配になる。友達と遊ぶみたいな当たり前のことが、あんまりできないのは、結構、苦しいところだろうなあ。でも、逆に言えば、子供たちが我慢を強いられているのだから、大人はもっともっと我慢しなきゃいけないので、やっぱり飲み会はダメだよ、とも思う。たとえそれが退職祝いであっても。先に解放されるべきは、子供たちだと思う。