2016年1月19日 未熟な会社ってヤだよねえの巻

SMAP騒動の後味が悪い。いや、終わったのかどうか分からないから、「後味」という表現は早いのかもしれないけれど……。

独立しようとして、失敗して、制裁された。そういうことなのかもしれないけれど、それって会社内部の問題であって、実のところ、視聴者やファンには全ッ然、関係がないことだ。正直、内部の恥を外に晒すなよ、と思う。大塚家具のときも思ったけれど、恥ずかしい会社だな、と感じる。その上、そんな恥をわざわざメディアで喧伝して回るなんて、経営層としてどうなのか。独立することの業界的な善し悪しや慣習は分からないが、事務所は外向きにヘタクソな対応をした。謝罪すべきは、こんな立ち回りをした事務所だ。メンバは裏でいろいろな問題を抱えながらも、今まで、何もないかのようにモニタ上ではにこやかに対応していた。こちらの方がずぅっとまともな発想だと思う。

結局のところ、不幸な組織だということを宣伝して、会社のイメージが地に落ちた。まあ、昔っから、OBが変な告発本を出していたから、最初っから不幸な組織なのかもしれない。SMAPの購買運動じゃなくって、ジャニーズの不買運動をした方がSMAP存続のためには効果的なのではないか、と思ったりする。

よく、イケメンの子供を見て、親に「ジャニーズ入れたら?」と冗談で言うことがある。「もしイケメンに育ったらジャニーズに入れる?」というパターンの冗談もある。ジャニーズ事務所というのは、そのくらいの知名度があって、浸透していた。

でも、タレントって商品なのだと思う。企業では、内部でどんなゴタゴタがあったとしても、自社の商品を貶めるような行為をしてはいけない。ジャニーズは商品であるタレントを守ってくれないのだ、という印象を社会に与えた。SMAPほどの大御所であっても、こういう仕打ちをされる。おそらく、今、ジャニーズに子供を預けている母親たちはそう怖いだろうな、と想像するし、潜在的に将来、ジャニーズに子供を預けようかな、と思っていた母親たちも、尻込みをして心が離れただろう。少なくとも、ボディ・ブローのように、事務所はダメージを受けるだろう、と感じる。

ボクは声を大にして言う。芸能界なんて本来、ヤクザな商売だ。そんなことは、一度でもライヴハウスに行けば分かる。裏で麻雀をしながら、煙草を吸って、ライヴを仕切っているあの男たちがまともじゃないことは明白だ。そういう世界だ。最初っからまともじゃない。「独立したい!」「絶対にダメだ。そんなことをしたら徹底的に邪魔するからな!」なんて会話は、日常茶飯事なのだと思う。でも、それを表に見せないでうまく立ち回るからこそ、芸能界は成立するのだ。

「お前の子供、ジャニーズに入れたら?」というジョークを、未来永劫、ボクは言わないだろう。冗談でも、そんなことを口に出来ない。そんな空気を、今回、ジャニーズ事務所は作ったよなあ、と思う。会社として、そういうヘタを打ったことが、ボクには衝撃だった。