2020年7月15日 戦略的にウェブサイトを運営するって!?

ボクがウェブサイト運営を開始したのは2003年1月19日。大学生活の傍らで創作サイト「ヘタっぴなアルコール蒸留」を立ち上げた。大学の授業の一環でhtmlを勉強し、大学の仮想サーバ内にウェブサイトを作ったことがキッカケだ。当時はホームページビルダーでウェブサイトを作る人が多かったが、キッカケがhtmlの授業だったので、当時はhtmlタグ打ちでウェブサイトをコツコツと作っていた。クリーム色を基調としたゆるーいウェブサイトで、小説や絵を掲載していた。でも、それでは更新頻度が低くなるので「日々の雑記」を綴ることで更新ペースを維持していた。「ボク」という固有名詞は、その当時に中性的な雰囲気を出したくて、恣意的に選択したものである。今でも、そのまま使っている。

2004年頃から、サイト内のひとつのコンテンツとして「ファンタジィ」に関する項目を作り始めた。最初はギリシア・ローマ神話の項目から始めていた。ヘーシオドスの『神統記』をベースに、ギリシア・ローマ神話をギリシア語の原典に照らしながら解説するサイトだった。でも、すぐに飽きてしまって、ロールプレイングゲームに登場するモンスターから、その原典を探していくスタイルになった。次第に興味の軸足が創作活動から神話・伝承に移っていって、2009年4月5日に「ファンタジィ事典」としてウェブサイトを分離した。そして「世界各地の神話や伝承の事典。古代の神話から都市伝説やUMA(未確認動物)まで」のコンセプトになった。

ウェブサイトを巡る環境は日々、目まぐるしく変わっている。ボクがウェブサイトを始めた2003年は、今で言う「Web日記」(当時はレンタルCGIサイトで「ダイアリー」をレンタルするイメージ)が流行っていたけれど、あっという間にblogになって、それからmixiに移行していった。こうやって各方面にプラットフォームが移っていくと、プラットフォームの中で閉じた活動が盛んになっていくので、ワールドワイドウェブ上のウェブサイトはあんまり見てもらえなくなる。事実、アクセス数はあっという間に減ったし(CGIカウンターが回らなくなった!)、掲示板を解したネットワーキングは今ではほとんど機能しなくなった。

だから、思い切って、2011年7月28日にhetappi.infoのドメインを取得して、大幅にリニューアルを敢行した。「今後もhtmlのウェブサイトで続けていくぞ」という決意表明みたいなものだ。時代遅れかもしれないけれど、でも、当時としては、そういう覚悟が必要だった。そうして、気づけば2020年。思った以上に長々と続けているなあ、と感慨に耽ってしまう。

何故、こんな思い出話みたいなことを書いたのかと言うと、こんなに長くウェブサイトを運営しているクセに、実はボクが戦略的にウェブサイトをやろうと思ったことがないことに気がついたからだ。SEO対策をしたこともないし、数多あるSNSのプラットフォームを活用しようと企画したこともない。最近はtwitterを齧ってみたり、pixivを齧ってみたりしているが、それらを「ヘタっぴなアルコール蒸留」や「ファンタジィ事典」と結び付けるような活動もしていない。

社会人になって、少しだけ大人になったボクは、改めて、ちょっと考え直したいな、と思っているのである。だから、この年になって、初めて、Google Search ConsoleとGoogle Analyticsを自分のウェブサイトに埋め込んでみた。そして、モニタリングを始めたのである。そして、驚いた。思っていたよりもたくさんの人がアクセスしている。神話について知りたくて検索で飛んでくる一見さんも多いし、思わぬところでリンクを貼られていて、そこから飛んでくるお客さんも多い。ああ、ちゃんとやらなきゃいけないなあ、と思い知った。そして、古いウェブサイト(忍者ツールズでレンタルしていたサーバのもの)を残ったままにしていたのだけれど、そちらを潰して、hetappi.infoのみで走る体制を整えているところである。