2021年3月29日 思うてたんと違う……。

毎年、我が社から学会に論文を投稿している。社内に臨時の選考委員会が立ち上がって、例年は12編ほどが投稿される。今年からはコスト削減で7編に減らされたので、ちょっと狭き門になった。そして、期せずしてボクが書いた論文が選考に通ってしまって、投稿することになった。

実は、後輩に書かせようと思って、2本、ネタを用意していた。今回、ボクの論文が選ばれてしまったが、本当は、もう1本の方がボクにとっては推しの内容で、裨益効果が高くて、社会的にも意義があった。だから、そっちで行きたかった。もう1本は、半ばやっつけで書いたようなもので、直前まで出すかどうか悩んでいたものだ。でも、チームの中で「ここまでの成果が出たから出しましょう」と言われて、2、3日で徹夜で仕上げた。

ここは、正直、難しいところで、後輩が書いた論文は、ボク的にはイマイチな印象があった。内容的には圧倒的にいい素材なんだけど、論文にしたときに、訴求効果が低くなっている。まとめ方とアピールのアプローチがもう少し派手にやれたし、成果もちゃんと書けたはずだ。かなり直したい部分もあったが、後輩の自主性を大切にした。ある種、内容がいいから、行けるだろう、と高を括っていた部分もあったかもしれない。その結果がこれだ。

難しいなあ。ものすごく複雑な気持ち。ボクも文章はうまい方じゃない。それは、この「日々の雑記」でも十二分に伝わっていると思う。だけど、ポイントはちゃんと押さえるし、読み手を想像して、アピールすることはできる。こういう書き手の技量が、差になってしまう。