スヴァーハー

分 類インド神話
名 称 स्वाहाsvāhā〕(スヴァーハー)【サンスクリット】
容 姿蓮華座の上に座る女神。
特 徴供物の女神。
出 典『マハーバーラタ―』(4世紀頃)ほか

神々に願いよ、届け!?

スヴァーハーはインド神話における供物の女神。祭火の神アグニの妻。バラモン教の儀式では、天上の神々に供物が捧げられた。供物を祭火の中に投げ込むときに「スヴァーハー」という掛け声が唱えられた。「スヴァーハー」と唱えないと、神々は供物を受け取らないとされ、現代でも「スヴァーハー」という語は神々に願いが届くことを祈る呪文である。仏教でも、密教の真言において末尾に用いられ、「薩婆訶(ソワカ)」などと唱える。

『マハーバーラタ』では、アグニが7人の聖仙の妻に恋い焦がれたが、人妻に手を出すことになるため自制していた。スヴァーハーはアグニに恋していたため、次々と聖仙の妻に化けて誘惑し、アグニと6回交わった(7人目は非常に貞操が固く、アグニを騙せなかった!)。そうしてアグニとスヴァーハーとの間に生まれたのが6面12臂の軍神スカンダである。

《参考文献》

Last update: 2020/06/13

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