セラーフ

分 類ユダヤ・キリスト教
名 称 שָׂרָףśārāf〕(シャーラーフ)《燃えるもの》【ヘブライ語】
複数形:שְׂרָפִיםśərāfîm〕(シェラーフィム)【ヘブライ語】
Σεράφ 〔seraph〕(セラーフ)【古代ギリシア語】
Seraph(セラーフ)【英語】 複数形:Seraphim(セラーフィム)【英語】
熾天使(してんし)【日本語】
容 姿6枚の翼を持つ天使。
特 徴九階級の1番目の天使。神への愛で身体を燃やし、神の頭上で神を讃える。
出 典『イザヤ書』(前8~前2世紀頃)、『天上位階論』(5~6世紀頃)ほか

天使の九階級、トップに君臨する天使たち!?

セラーフ(セラフィーム)はユダヤ教やキリスト教の伝承に登場する天使。《燃えるもの》を意味し、『イザヤ書』の中にもその名前が登場している。

ウジヤ王の死んだ年、わたしは主が高くあげられたみくらに座し、その衣のすそが神殿に満ちているのを見た。その上にセラピムが立ち、おのおの六つの翼をもっていた。その二つをもって顔をおおい、二つをもって足をおおい、二つをもって飛びかけり、互に呼びかわして言った。「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主、その栄光は全地に満つ」。その呼ばわっている者の声によって敷居の基が震い動き、神殿の中に煙が満ちた。

(旧約聖書『イザヤ書』第6章1~4行)

『イザヤ書』では6枚の翼を持った天使として描かれ、2枚で顔を多い、2枚で足を隠し、2枚で空を飛び回るという。彼らは絶えず神の頭上で神を讃える三聖頌(トリサギオン)を唱えている。

ディオニュシオス・ホ・アレオパギテースの『天上位階論』では天使の九階級の中でもトップの地位を与えられている。神への愛と情熱で身体が燃えているため、日本語では「熾天使(してんし)」と訳されている。

天使の九階級
序列名称
1番目熾天使セラーフ
2番目智天使ケルーブ
3番目座天使トロノス/スローン
4番目主天使キュリオテーテス/ドミニオン
5番目力天使デュナミス/ヴァーチュー
6番目能天使エクスーシア/パワー
7番目権天使アルケー/プリンシパリティ
8番目大天使アルカンゲロス/アークエンジェル
9番目天使アンゲロス/エンジェル

《参考文献》

Last update: 2020/07/15

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