クリューサーオール

[ギリシア・ローマ神話]

名称Χρυσάωρ〔Khrūsāōr〕(クリューサーオール)《黄金の剣を持つもの》【古代ギリシア語】
容姿黄金の剣を携えた巨人? 明確な記載なし。有翼のイノシシとの説も。
特徴黄金の武器を携えて生まれた。怪物ゲーリュオーンの父親。
出典ヘーシオドス『神統記(テオゴニアー)』ほか

その手に黄金の武器を携えて誕生した謎の怪物!?

クリューサーオールはギリシア・ローマ神話に登場する怪物である。海神ポセイドーンと怪物メドゥーサの間に誕生した息子で、メドゥーサ退治にやって来た英雄ペルセウスがメドゥーサの首を斬り落としたときに、その首から天馬ペーガソスと一緒に飛び出してきたという。生まれたときにχρύσειον ἄορ(クリューセイオン・アオル)《黄金の剣》を持って生まれたためにクリューサーオールと名付けられている。

※ちなみにἄορ(アオル)というのは《短剣》のこと。

大洋神オーケアノスの娘であるカッリッロエーとの間に怪物ゲーリュオーンを産んでいる。神話の中ではあまり目立った活躍の場はないし、その姿についてもよく分かっていない。

巨人と説明されることも多いが、古典で「巨人」と明記されているわけではないので注意が必要。また、ゲーリュオーンの持っている楯に翼を生やしたイノシシが描かれているものがあって、双子の兄弟であるペーガソスとの類似から、これこそがクリューサーオールの姿だ、と説明されることもあって、最近では有翼のイノシシの絵を描いているイラストレータさんも増えてきた。確かに有翼の馬と有翼のイノシシ、バランスは良さそうだけれど、イノシシ姿で黄金の武器を持つというのもなんか変な感じがする。

《参考文献》

  • 『神統記』(著:ヘシオドス,訳:廣川洋一,岩波文庫,1984年)