ガブリエル

分 類ユダヤ・キリスト教
名 称 גַּבְרִיאֵלġabrīēl〕(ガブリーエール)《神は我が力》【ヘブライ語】
Gabriel(ガブリエル)【英語】
جِبرِيل (ジブリール)【アラビア語】
容 姿百合とラッパに象徴される天使。しばしば女性的に描かれる。
特 徴神の伝令役として預言者の前に出現。受胎告知の天使として知られる。また、ムハンマドに『クルアーン』を授けた。
出 典『ダニエル書』(前2世紀)、『ルカによる福音書』(1~2世紀)ほか

受胎告知の大天使!!

ガブリエルはユダヤ教とキリスト教の天使。旧約聖書『ダニエル書』に何度も登場して神の言葉を伝えた。また、聖母マリアに受胎告知をした天使として知られる。キリスト教ではミカエルラファエルとともに三大天使に数えられる(ユダヤ教ではこれにウリエルを加えて四大天使とされる)。イスラームにも引き継がれ、ムハンマドに『クルアーン(コーラン)』を授けた天使ジブリールとして重要なポジションを占めている。

『ダニエル書』(前2世紀)では預言者ダニエルの前に出現した。ダニエルはバビロン捕囚時代の人物で、ガブリエルは、キュロス2世によって新バビロニア王国が倒れ、アレクサンドロス大王によってマケドニア王国が建設されるなど、これから起こるさまざまな出来事をダニエルに預言した。また、『ルカによる福音書』(1~2世紀)では「神のメッセンジャー」として、祭司ザカリアの許に出現して洗礼者ヨハネの誕生を告げ、聖母マリアの許に現れてイエス・キリストの誕生を告げた。

神の左側に立つことや、ユリの花をシンボルとすること、あるいは受胎告知という女性的な活動に関わることなどの理由から「ガブリエル=女性」説も飛び出し、中世ヨーロッパでは神学者たちの間で大きな論争を引き起こした。

《参考文献》

Last update: 2020/07/12

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