エインヘリャル

[北欧神話]

名称Einherjar(エインヘリャル)【古ノルド語】
容姿甲冑に身を包んだ戦士。
特徴戦場で死んだ勇敢な戦士。死後、オージンの配下として巨人族との戦いに備えて鍛錬している。
出典『ギュルヴィたぶらかし(Gylfaginning)』ほか

英雄たちは死後、オージンの養子となって巨人との戦いに備える!?

エインヘリャルは北欧神話でいう戦死者の魂のこと。勇敢な戦士は死後、最高神オージン(Óðinn)の軍勢となって巨人族と戦う。天女ヴァルキュリャ(Valkyrja)たちは戦場を馬で駆け回り、勇敢な戦士を発見すると槍で突き刺してその命を奪う。こうやってヴァルキュリャに殺された戦士たちは、死後、オージンのもとへ連れて行かれ、ヴァルホッル(Valhǫll)という大広間でエインヘリャルとして歓待される。エインヘリャルたちは、神々と巨人族との最終戦争であるラグナロク(Ragnarøk)の際に、オージンの軍勢として、神々と一緒になって巨人族と戦う役目を負っている。エインヘリャルたちはこの戦いに備え、毎朝、互いに殺し合いをして互いの技を鍛えている。夕方になると再び復活して、オージンとともに宴を楽しむ。夜の宴会では、ヴァルキュリャたちが踊りを踊り、歌を歌って彼らを歓待した。エインヘリャルたちは、何度でも蘇るイノシシのセーフリームニル(Sæhrímnir)の肉を食べ、ヤギのヘイズルーン(Heiðrún)の乳で作った酒を飲んで楽しんだ。そして、再び、夜が明けるとまたお互いに殺しあう。こうして果てしない戦いを繰り広げるのである。

『ギュルヴィたぶらかし』では、ラグナロクの際に、エインヘリャルたちは甲冑を纏い、アース族(Áss)とともにヴィーグリーズの野に攻め込んできた巨人族の軍勢に向かって進軍する様子が描かれている。

ヴァイキングたちは、死後、エインヘリャルとなってヴァルホッルに迎えられることを戦士としての名誉とし、憧れていたという。

《参考文献》