ディヤウス

[インド神話]

名称 द्यौस्〔Dyaus〕(ディヤウス)《空》【サンスクリット】
द्यौष् पिता〔Dyauṣ Pitā〕(ディヤウシュ・ピター)《父なるディヤウス》【サンスクリット】
(※発音的には「デャウス」が近いが、日本では「ディヤウス」と記述することが一般的)
特徴古き天空神。地母神プリティヴィーを妻にしてインドラ、アグニを生んだ。
出典『リグ・ヴェーダ』ほか

古き天空神、インドラに倒される!?

ディヤウスは古代インドの神話に登場する古き天空神。『リグ・ヴェーダ』の中では、地母神のプリティヴィーとセットになって天地両神として讃えられている。彼女との間に、雷霆神インドラや火神アグニなどのさまざまな神々を生んだ。神話的なエピソードはほとんどないが、天を象徴する神として描かれる。また、神々の父としての側面が強く表れていて、《父なる天空》という意味でディヤウシュ・ピターと呼ばれる。

神話の中では、最初、ディヤウスは神々の王であった。しかし、息子であるインドラに殺され、その地位を奪われる。こうして、インドラが神々の新しい王になるのである。

ディヤウスはインド・ヨーロッパ語族に古くから伝わる天空神に由来していて、ギリシア神話のゼウス、ローマ神話のユーッピテル、北欧神話のテュールなどと同じ語源を持っている。