デックアールヴ

分 類北欧神話
名 称 Døkkálfr(デックアールヴ)《闇の妖精》【古ノルド語】
Svartálfr(スヴァルトアールヴ)《黒い妖精》【古ノルド語】
容 姿黒い肌で背が低く、醜い。
特 徴闇の妖精。地下世界に棲む。
出典スノッリ『散文のエッダ』(13世紀頃)ほか

地下世界に棲む闇の妖精族!?

北欧神話では、妖精はアールヴと呼ばれている。スノッリの『ギュルヴィたぶらかし』では、アールヴは2種類に分類されている。ひとつはリョースアールヴ(光の妖精)で、天に暮らす美しい妖精たちのことである。一般的にアールヴと言えば、このリョースアールヴを指す。もうひとつはデックアールヴ(闇の妖精)で、地下世界に棲んでいる。瀝青(アスファルト)よりも黒いと説明されている。

北欧神話にはドヴェルグという小人族も登場する。原初の巨人ユミルの死体から湧いたウジ虫に神々が人間の姿と知性を与えたが、デックアールヴとドヴェルグは同じものを指していると考えられている。『詩語法』ではドヴェルグたちはスヴァルトアールヴヘイムと呼ばれる地下世界に棲んでいると説明され、別名、スヴァルトアールヴ(黒い妖精)である。また、『巫女の予言(ヴォルスパー)』には数名のドヴェルグの名前が挙げられているが、その中にガンダールヴ(Gandālfr)やヴィンダールヴ(Vindālfr)など、語尾にアールヴ(-ālfr)がつくものが含まれている。

《参考文献》

Last update: 2022/05/05

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