アケローオス

[ギリシア・ローマ神話]

名称Ἀχελῷος〔Akhelōos〕(アケローオス)【古代ギリシア語】
容姿上半身は男性、下半身は魚。頭には雄牛の角。
特徴アケローオス河の神。変身術を得意とし、ヘーラクレースと女性を巡って争い、敗北した。春になると洪水を引き起こす。
出典ヘーシオドス『神統記(テオゴニアー)』ほか

ギリシア最大級の河川の神さま!?

アケローオス(古くはアケローイオス)はギリシア・ローマ神話に登場する河神である。大洋神オーケアノスと海の女神テーテュースの息子で、ギリシア最大級の河川であるアケローオス河の神さま。通常、上半身は男性、下半身は蛇のような魚、ふさふさの髪と髭(ひげ)を生やし、頭には立派な雄牛の角を生やした姿で描かれることが多い。しかし、変身術を得意としているため、さまざまな姿に変身することができる。

英雄ヘーラクレースと女性を巡って三角関係!?

アケローオスはカーリュドーンの王女デーイアネイラに求婚していたが、後から英雄ヘーラクレースもデーイアネイラに求婚したため、彼女を巡って2人は激しく争った。このときもアケローオスは雄牛や大蛇など、さまざまな姿に変身してヘーラクレースを翻弄している。けれども、雄牛の姿になったときに、片方の角をヘーラクレースに折られたために降参し、アケローオス河の川底で傷口を癒しすことになった。

毎年、春が近づくとアケローオス河で洪水が起こるが、これは傷跡から敗北したことを思い出して怒りに駆られるからだという。

無尽蔵に果物を生み出す豊穣の角!?

ヘーラクレースに折られたアケローオスの角は、その後、無尽蔵に果物を生み出すコルヌー・コーピア(豊穣の角)になったという。あるいは折れた代償としてヘーラクレースに豊穣の角を要求したという。また、アケローオスの傷口から流れ出した血から海鳥の怪物セイレーンたちが誕生したとも言われている。

《参考文献》

  • 『神統記』(著:ヘシオドス,訳:廣川洋一,岩波文庫,1984年)