アクリス

分 類古代・中世博物誌
名 称Achlis(アクリス)【ラテン語】
容 姿上唇の大きなヘラジカの姿。
特 徴脚に関節がないため、一度、倒れると立ち上がれない。
出 典カエサル『ガリア戦記』(前1世紀)、プリニウス『博物誌』(1世紀)ほか

脚に関節を持たない不思議な鹿!?

アクリスは不思議な動物だ。カエサルの『ガリア戦記』やプリニウスの『博物誌』(77年)に詳しく紹介されているが、彼によると、スカンディナヴィアに棲む草食の動物で、見た目はヘラジカのような姿をしているという。その最大の特徴は脚に関節がないことだ。『ガリア戦記』では4つの脚すべてに、『博物誌』では後脚に関節がないと説明されている。そのため、一度横になると起き上がれなくなってしまう。そのため、アクリスは決して横たわることはないのだという。それでは、眠るときにはどうするのかというと、支えになるような樹木を見つけ、そこに寄りかかって眠る習性があるのだという。そのため、アクリスを捕まえようと思えば、アクリスが寄りかかりそうな樹木に細工をして、すぐに折れるようにしておけばいいというわけだ。こうやって、狩人たちはアクリスを捕獲していたという。上唇が極端に大きく、後ろに下がりながら草を食べるのだという。

《参考文献》

Last update: 2012/01/28

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