2016年8月25日 まんがだからってバカにできないシリーズ

『死者の書 まんがで読破』が比較的、面白かった。主人公のトトがいきなり蛇に咬まれて死んでしまい、死者の書を片手に冥界に行き、苦難をくぐり抜け、オシリスの審判を受けて、イアルの野に行くという物語。オシリス神殿で暗闇を抜けたら、ずらり、と神さまが勢ぞろいして並んでいるシーンは非常に壮観で、感動した。マンガならではの演出だ。

実は同じシリーズの『日本書紀 まんがで読破』も、中身としてはかなり簡略化していて物足りない部分はあるが、絵が印象的で面白かった。ああ、神さまが動いている、という感じがした。『コーラン まんがで読破』もイスラームの思想や文化、歴史などを説明しながら、コーランに何が書いてあるかを簡単に学べて、なかなか興味深い。

このシリーズ、意外と調べて書いている印象があって、入門書としてはかなりオススメだと思う。神話だけじゃなくって、ドストエフスキーの『罪と罰』やゲーテの『ファウスト』みたいな文学作品やマクベスの『資本論』とかカントの『純粋理性批判』みたいな哲学書(?)もあったりするので、楽しいなあ、と思っている。