2015年7月1日 あたしのゆめは君が蹴散らしたブサイクでボロボロのLIFEを掻き集めて大きな鏡をつくること

大森靖子の『マジックミラー』。何て言うんだろう。椎名林檎と出会ったときと同じくらいの衝撃を受けた! 椎名林檎に似ている、という意味ではない。ものすごく感性で生きている。その感性にガーン、とぶちのめされる。そのぶちのめされ方が同じだった、ということ。女流作家に憧れたり、鳥居みゆきにハマったりするボクだけど、多分、男性はどこかに理性の部分が残っていて、完全には感性で生きられない。感性で勝負している男性作家や男性アーティストはほとんどいない。そういう意味じゃ、女性ってすごいなあ、と思う。そういうぶちのめされ方だ。

彼女のライヴ映像はもっとずぅっと尖っていてすごいんだけど、でも、あまりに粗削り過ぎる。どこかで一歩引いてしまう。そういう意味じゃ、この彼女の最新作が、落としどころというのか、バランスとしてはちょうどいい具合だ、と思う。ぶっ飛んでいて、でも、安心して見ていられる境界の内側ギリギリ、という感じ。